「・・・なのだ」の「だ」は分かるが「なの」は何なのだ?
今日は天気が下り坂。日の沈む南西の空を雲が覆い、夕焼けは期待できませんでした。
今日は、国語文法(口語)のお話。
妻は、元教員です。
定年退職して8年にもなるのに、未だ、現役の教員の方々との国語科学習会を続けています。我が妻ながら頭が下がります。
先日の学習会で、「・・・なのだ」って何なのかが話題になったらしい。その議論がいまいち分からなかったようで、
「『なのだ』って何なの?」
と聞かれました。
ええっ、急に聞かれてもねぇ。
「・・・だ」と同じように、「・・・なのだ」も「断定」を表す言葉だろうけれど、「なのだ」のうち、「なの」って何なのだ?
「ワシはバカボンのパパなのだ。だから、分からないのだ。そうなのだ。」
と笑って済ます手もなくはないけれど、モヤモヤが残ってしまいます。
こんなときにはネット検索、便利な世の中です。
え~、なになに?
一番後ろの「だ」は、「断定の助動詞」。うんうん、そうだろうね。
じゃあ、その前の「なの」は?
おやまぁ、「なの」は一つの品詞ではなくて、「な」と「の」なのでした。
「の」は助詞ね、ふむふむ。そして「な」はというと・・・
ええええええっ! 嘘でしょ!
なんと、なんと、「断定の助動詞「だ」の連体形」。
動詞や助動詞の活用表を見ても分かるとおり、一般的には、活用語尾は「か行」なら「か行」、「た行」なら「た行」の中で変化するのみ。
それが、断定の助動詞「だ」は、「だ行」から「な行」にポ~ンと飛んでいってしまうのです。これは知らなかったなぁ。
要するに、形容動詞型の活用をするのでした。
「断定」に「断定」を重ねているので、とても強い断定なのだ。
ちなみに、昔むかしのテレビ漫画の『アタックNo.1』の主題歌の中に、
「コートの中では平気なの」
というフレーズがありますが、この「なの」は、「なのだ」の女性言葉なのだそうです。