ひょっこり「じゃがりこ君」と川越迷宮散歩 その2(2/2)
前々から気になっていた廃墟を確認して、私は大満足。
じゃがりこ君も、「おお、おお、おお」と大感激。
まったく性格の違う二人ですが、こんなところで気が合うので、長く友だちづきあいすることができたのかもしれません。
さて、お昼をどこで食べようかな。
川越の観光名所の一つである「菓子屋横丁」は通過するだけ・・・のつもりだったのですが、横町火事の後に開店した地元埼玉のチェーン店「大穀」が店の外に出しているメニューを見て、私とじゃがりこ君の目と目が合ってしまいました。
鰻重の「竹」が2千円以下。
最近、鰻の値段はうなぎのぼりなので、これは安い。
安すぎるからやめておいた方がいいかな、と思う私に対し、じゃがりこ君は、早くも食べる気満々。
後で後悔しても知らないぜ。
店に入り、「竹」を注文すると、店員さんは、
「ご注文をお聞きしてから焼きますので、30分ほどお時間をいただきますが、よろしいでしょうか?」
あれ、ちょっと、本格的。
「お、いいねぇ。」
じゃがりこ君は、もうご満悦。
じっくり待つのかと思ったら、
「じゃあ、その前にお蕎麦!」
蕎麦を食べながら待つ作戦のようです。ま、それもいいか。
蕎麦が来るまで、さて、何の話をしようかと思っていたら、じゃがりこ君、まだメニューを眺めています。嫌な予感。
私に相談することなく、
「あ、味噌田楽も一つね。」
「えっ、味噌田楽を食べるの? で、一人前何串あるのですか?」
私がお店の方に確認すると、
「6串です。」
「それじゃあ、味噌田楽とお蕎麦でお腹がいっぱいになるじゃあないの。『竹』をキャンセルした方が・・・。」
「いいの、いいの。」
ということで、まずやってきたのが味噌田楽。
味噌は、赤だしと柚子味噌の2種類。
熱々のところをおいしくいただきました。
続いて、お蕎麦。
ここは、鰻料理の「大穀」と蕎麦料理の「クマ甚」とが一緒になっているお店であるらしい。特に仕切られていないので、同じ経営だとは思うのですが、そんなわけで蕎麦も出てくるのですね。
まずは、箸と小皿が出てきました。
箸を挟んだ塗り物が箸置きだったんですね。
続いて、蕎麦本体。
蕎麦は、ちょっと硬めだったかな。
味噌田楽を摘まみ、お蕎麦を食べ終わって・・・満腹になったかというと、
「あれ、鰻もいけそうだね。」
「うん、まぁ、そうだね。」
二人とも、いい加減なものです。
鰻重に先駆けて、お盆と箸がやってきました。
お蕎麦の時と箸を変えてくれるのですね。
箸置きは、おやまぁ、鰻です。
とうとう、鰻重が登場。おっ、お重が小さい。普通のお重より二回り小さい。
でも、中には鰻が結構入っていました。
店に入ることは決めたものの、
「二千円しないお重じゃあ、鰻は指の先ぐらいだったりして・・・」
と、後でがっかりした時の予防線を張っていたじゃがりこ君もほっと胸をなでおろした様子。
ふっくらとして、値段以上のおいしさでした。
当家はご飯が柔らかめなので、当家の御飯に比べて若干硬めだったけれど。
菓子屋横丁を出て少し先にある養寿院は、大きな曹洞宗のお寺。
ここに、源義経の正妻の父に当たる川越重頼の墓と伝えら墓所があります。
終わりかけた紅葉の中、訪れる人もなく、森閑としていました。
高沢橋を渡って格安のコイン駐車場近くに建つ日蓮宗の寺院「本應寺」の一切経蔵。変わった造りの建物が目を引きます。
この経蔵に向かって倒れそうな松は、最近は、実際に倒れそうになっていて、ロープで補強がされていました。そのロープを撮影してくれば「迷宮」感が出てよかったかも。
このお寺は、観光スポットではありませんが、山門も、奥の本堂も、とても立派です。