ひょっこり「じゃがりこ君」と川越迷宮散歩 その1(1/2)
勤務先の同期で、今でも仲良しの「じゃがりこ君」、いつも、突然やってきます。
今日も、
「お~い、起きてるかい?」
とのメール連絡があったので、早速返信しても電話をしても、なしのつぶて。ま、いつものことですがね。
ピンポ~ン!
おうおう、もうやってきました。
妻が用事で出かけていたので、私がリンゴを剥き、お茶を出し、お菓子を少々。
そのうち、「お手軽薬草茶」ではご不満なのか、「おれ、コーヒー淹れるわ。」
勝手知ったる我が家のお勝手で、勝手にコーヒーを淹れる勝手なじゃがりこ君。
おしゃべりしているうちにお昼時。
何日か前に一人でお昼を食べた「中正屋」に出かけたところ、何と定休日。
仕方なく、他の店を探すことに。
その前に、「中正屋」近くの小さな神社「元町二丁目六塚稲荷神社」へ。本殿は、川越の小さな神社には比較的多い「一間社流造(いっけんしゃながれづくり)」。手の込んだ社の場合、地元にとっては貴重な社殿を守るために覆屋に収められているケースが大半なのに、ここは覆屋なし。
側面には、それは見事な「江戸彫」が。
下の「江戸彫」は、浦島太郎と亀。社殿の裏側に彫るられているものです。
ちゃちゃを入れるようですが、この亀の大きさでは、浦島太郎を乗せて竜宮城に行くのは困難かと。
そうか、助けたばかりなのかも。
「浦島さん、助けてくれてありがとうございます。」
「いやいや、気にしなくていいんだよ。気をつけて家にお帰り。」
といったところか?
続いて、下の図柄は、社殿左側面のもので、地元の案内板によると「武士と唐子」となっています。
「唐子」? どうみても子供ではないですよね。成年の女性ですよ、これ。
問題は、右側面。下の写真をご覧ください。
なんか変でしょ?
実は、それほど古い話ではないのですが、彫刻が何ものかの手により剥がされ、持ち去られてしまったのです。
解説版には、図柄のことが一切書かれていませんが、よ~くご覧ください。
うっすらと、図柄の痕跡が残されているではありませんか。
左側の黒い部分は、どうも、人のようです。
そして右側には、二つの葉っぱとその上に大きな丸。
桃太郎の一場面のように思えるのですが、さて、どうでしょうか?
実は、社殿のこちらの面は、人通りの多い道路に面した側なんですよね。
一番盗みにくいところの彫刻を盗んでいったのは、さて、誰なんでしょうか?
そして、彫刻の行方は?
なんと、鳥居横には、「八紘一宇」の碑が、戦後のどさくさに紛れて現存。
(鳥居の奥は、拝殿です。)
下の建物は、六塚稲荷神社の横に建っています。壁面に「六塚会館」とあります。どうやら、地元の集会所のようです。
手前の部分は、もしかしたら、昔の社務所の一部を保存したものかもしれません。もしそうだとしたら、この地域の人たち、なかなか「いい仕事してますねぇ。」
お稲荷さんから続く路地のどん詰まりに、こんな廃墟が。
なかなかにシュール。川越、恐るべし。
じゃがりこ君との川越迷宮散歩のご報告は、明日に続きます。
えっ? じゃがりこ君ってどういう意味か? ですって。
ええとですね、この男、旅行に行くと、目的地に着く前のサービスエリアからお土産を買い漁るお土産大好き人間なんですよね。
しかも、そのお土産が、
「お~い、俺、ここに行ってきたんだぜ~。」
という感じが満々のものばかり。あまりご趣味が良いとは申せません。
「〇〇県限定ポッキー」とか、「〇〇県限定じゃがりこ」とか大はのお気に入りなんですよ。「〇〇県限定じゃがりこ」なんぞは、食べ終わった後も、彼の愛車のごみ箱として大切に使われていましたとさ。めでたし、めでたし。
そんなこんなで、「じゃがりこ君」。