チアリーダーのサボテン
今朝、ご近所の方から、
「一日花のサボテンが咲いたから、見に来たら。」
というお誘いがあり、お言葉に甘えて、カメラ片手に出かけてきました。
月下美人のようなタイプなのかな、と想像していたのですが、まったく違いました。
円柱タイプの「これこそサボテンの見本」といった感じ。昔、石油会社のシンボルマークに使われていたようなサボテン。
頭の部分が丸いので、人間の頭のよう。
一番上と二番目の花が、ボンボンを持って踊っているように見えるではありませんか。
「あっ、チアガールだっ!」
思わず叫ぶこやんぴ。
「チアガール? おもしろい見方をするんですね。」
ご近所さんは、思ってもみなかった感想に、戸惑った様子。
「うわぁ、きれいですね。」
最初は、そういうべきだったかな?
でも、体までくねらせて、どう見てもチアガール。
このサボテンは、この家の奥様のご両親の形見とのこと。
だからこそ、大事にされ、このように見事な花を咲かせ続けていらっしゃるのでしょうね。
サボテンは、私の母も大好きでした。
まだ若い母がサボテンを育てていた頃、当地のような田舎では、このように色鮮やかなサボテンは、とても手に入りませんでした。ですから、我が家には、ごくごくありふれたサボテンしかありませんでした。
でも、普段は棘のある無粋なサボテンが、突如として蕾を大きく伸ばしていき、ずんぐりむっくりの体にはまったく似つかわしくない大きく美しい花をつけるのですから、母が夢中になっていたのも当然かもしれません。
私は、家を継ぐこともせず、母のサボテンを引き継ぐこともありませんでした。庭にあるウメモドキだけが実家からの、母からの唯一の形見。