ヒヨドリジョウゴを手なづける
下の写真をご覧ください。
「ああ、ネットフェンスに這わせた朝顔ですね。」
違います。
ナス科ナス属のヒヨドリジョウゴ。晩秋から初冬にかけて光沢のある可愛らしい実をつける山野草です。
生育している場所は、当地です。脇に三面舗装された深い水路が流れている市道沿い。
毎年、この場所に生えてくるのですが、誰かが植えたものではないと思います。
実は、今こそ細い市道ですが、明治時代以前は川越の市街地から日高方面に向かう主要な街道。水路も、もっと川幅の広い小川でした。私の子供の頃は、いつも清い水が流れていました。三面舗装もされていなければネットフェンスもありませんでした。自然のまま。当然、川の周囲には多くの野草が生えていたのです。
多分、このヒヨドリジョウゴは、その頃から世代を重ねてきたのだと思います。
例年ですと、上へ上へと延びようとするヒヨドリジョウゴを、市の担当者なのか近所の人なのかは不明ですが、バッサリと刈ってしまうので、ほんの少ししか実が生りません。そこで、今年は、ネットフェンスに横に誘導して広い範囲に広がるようにしてみることにしました。主要な枝の脇に無数な枝が出てきますので、広い範囲に多くの実をならせ、ご近所の方々に鑑賞してもらおうという趣向。
ヒヨドリジョウゴには余計なおせっかいなのかもしれませんが。
花の時期は真夏なのですが、早くも蕾がここかしこに顔を覗かせています。
蕾の写真を2枚掲載しますが、すぐ下の写真の方が、ナス科らしい姿をしていますね。
まだ開花はしていません。小さな花なのですが、花弁がそっくり返る姿がとても可愛らしいので、咲きだしたらご紹介させていただきます。
(誰かが刈り取ってしまわないか、それだけが心配。)
昨年の11月にこの場所で撮影したヒヨドリジョウゴの実、ピントが合っていませんが、下に載せておきます。