ヒメタニシがいっぱい
田螺(たにし)は、私の子どもの頃、田んぼにも用水路にもたくさんいました。隣のおじいちゃんがバケツ一杯採ってきて、さっと調理したものを、大人たちは喜んで食べていました。
私は、川魚にしても田螺にしても、あまりに身近な存在なので、とても食べることはできませんでした。田んぼの栄螺(さざえ)と言われるくらいですから、大人には酒の肴にぴったりだったのかもしれません。
その後、水田には農薬が大量に農薬が撒かれるようになり、田螺は激減しました。
食べる人もいなくなりました。
最近、農薬の使用量が減ったため、年々、田螺が増えているような気がします。
残留農薬の心配がなくなった今ではありますが、美味しい食べ物があふれていますから、田螺を喜んで食べる人はいなくなりました。
田螺たちにとっては一番の天敵である人間を恐れる必要がなくなったので、他の天敵はいるものの、昔よりものんびり生活できるのではないでしょうか。
最初の一枚は、水中の田螺を撮ったもの。よく見えませんね。
ちょっと離れたところに、水の流れがほとんどない場所があり、そこにも田螺が群れていました。当地で一番多いヒメタニシのようです。
触角を出して動き回っています。
俳句では、田螺は春の季語。
酒の肴に田螺を食べる、といった趣旨の句もあるようですが、私は、今でも食べたくないなぁ。最初に記したように、あまりにも近い存在なので。