カタバミよ、お前もか!
人間による「開発」という営みの影響は植物の世界にも。
本来は湿潤な日本ですが、乾燥し荒れた場所が増えているため、そのような過酷な環境をものともしない外来種がはびこるようになりました。
そんな中、ムラサキカタバミが勢力を伸ばす中、おやおや、日本の在来種たるカタバミ(カタバミ科カタバミ属)、けっこう頑張っているではないですか。
カタバミは家紋にまで使われているくらいですからね。日本を代表する植物の一つです。
当地でも、外来種の丈夫な植物たちと競うように咲いています。
がんばれ! 在来種のエース君!
でもねえ、ちょっと元気すぎるんじゃないの?
雑草除けのシートを突き破って育つカタバミまで見かけるに及んで、う~ン、これはおかしいぞ。
そもそも、カタバミは地に這いつくばるようにして花を咲かせます。
上の写真のカタバミは、上へ上へと伸びている・・・やはり、怪しい。
調べてみたら、なんと上へ上へと伸びるこのカタバミは外来種だったのです。
名前がすごいですよ、「オッタチカタバミ」(カタバミ科カタバミ属)。
国語辞典では、「押っ立つ」は「立つ」の強調系、とありますが、実際にはあまり上品な使い方はしないような。国語辞典の用例としては、「耳の押っ立った犬」があげられていますが、このような場合、わざわざ「押っ」をつけませんよね、普通。
ちょっと可哀そうな名前をつけられたこの植物、戦後に北アメリカからやってきた新参者らしい。
日本原産のカタバミとばかり思って、
「カタバミ、頑張れー!」
と応援していたのですが、取り消し、取り消し~。
本当のカタバミ、頑張れ~!!!