「こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

今を生きる(「句会報」新年号に載せた駄文)

 1週間前に、今年になって最初の句会がありました。

 私の参加する句会では、毎回、句会報を発行しているのですが、そこに、次のような駄文を掲載いたしました。

 

 最近読んだ本にあった地球の過去、現在、未来に関する驚きを表現したかったのですが、稚拙な文章で、どれだけそれを実現できたかは分かりませんが、ご紹介しておきたいと思います。

 

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 京都太秦広隆寺、豊かな微笑みを浮かべた弥勒菩薩に魅了された方は多いことと思います。

 弥勒菩薩は、釈迦入滅後、なんと56億7,000万年後に修行を終え、如来となって人々を救うとされています。

(遅い、遅すぎる、56億饅頭。)

 古の仏教哲学のなんとスケールの大きなことか。

 

 ところで、56億年後まで人類は生き延びることができるのでしょうか? 昨今、世界に蔓延する「何とかファースト」による混乱の数々を見るにつけ聞くにつけ、危うさを感じるところです。人類が、幸いにもこの難局を乗り切り、地球と調和を保って長く繁栄することができたとした場合の話ですが、未来人は、どんな地球の変化を体験することになるのでしょうか。

 

 太陽系が出現して40数億年も経っていますが、太陽の主系列星としての寿命は100億年以上。赤色巨星と化した太陽が地球を呑み込む前に、弥勒如来は「何とか間に合う」こととなるでしょう。これで衆生は救われる。よかった、よかった。

 ほっと一安心と言いたいところですが、生命を育む地球の寿命は、残念ながら、それほど長くはないのです。

 

 無尽蔵と思われている海水・・・実は、少しずつ大地の底に引き込まれつつあるのです。植物が炭酸同化作用を行う「原料」である二酸化炭素も、人類が化石燃料を使用することにより一時的に増えてはいるものの、長期的な傾向としては、大気中から地殻の中に引き込まれ、減り続けているのです。

 

 地球上から水や二酸化炭素、植物が作り出す酸素が完全に消え去るまで10数億年。生命の維持に欠かせない水も酸素も二酸化炭素も不足し、10億年後には、地球上から生命は消えうせると予測されています。

 

 地球上に出現して1億年の10分の1も経っていない人類が、あれこれ心配する話ではないかもしれません。しかし、有限であることを知り、この一年、この月、この日、このひとときを大切に生きること、感動を、日常を、気付きを句に表現していくことの大切さをしみじみと感じずにはいられません。