ヤマゴボウと山ごぼう
鮮やかな花茎
ヨウシュヤマゴボウの実が色づいてきましたね。
あっ、いけない! この段階で、色づいてきた実を撮るのを忘れていることに気付きました。後ほど、補充します。
(アップ前に補充する予定でしたが、バッグを替えて外出し、帰宅して家に入ろうとしたところ、家の鍵を持っていないことが判明しました。帰宅困難者になってしまったため、補充はアップ後となりそうです。家でするべきことがいっぱいあるのに、困った事態です。)
さて、なぜ色づいた実を撮り忘れたかと申しますと・・・
「ぼおっとしていたからでしょ。」
はい、家の鍵を忘れるくらいですから、それで正解なのですが、花茎の美しさに魅了されたことも理由の一つなのです。
ねっ、きれいでしょ?
花茎ばかりではなく、ごんぶとい茎も赤紫色ではありますが、こちらは色が濃すぎて魅力に欠けます。
上の写真のように、蕾や咲き初めの頃は、花茎が薄い桃色、実が熟するに連れ、鮮やかさが増していくようです。
グラデーションがたまりません。
ヨウシュヤマゴボウも、在来種(実は中国伝来)であるヤマゴボウも毒草です。根も葉も実も種も、み〜んな毒。特に、根と種の毒がきついとか。
それを全部食べてみた、というブログもありましたが、私は食べません。家の鍵を忘れてしまう「あほたらちん」なので、君子とは程遠い存在ではありますが、「危うきに近寄らず」だけは君子と同様です。
毒入りの実だというのに、写真には、カメムシさんか誰かが囓った跡が写っています。黒い種が露出しているのが確認できると思います。
種には口をつけないところをみると、実を囓った虫は、種が猛毒であることを知っているのでしょうか? それとも、昔の子どもたちがスイカの種の吹き飛ばし競争をしたように、種は最初から食事の対象外の「ぺっぺっぺ」なのでしょうか?
山ごぼうって毒なの?
「ちょっと待った、こやんぴ。」
おやおや、NHKでもないのに、ヒゲじいのお出ましです。
「ヨウシュヤマゴボウは毒草かもしれないけれど、ヤマゴボウは、観光地で売っておるぞ。在来種のヤマゴボウは食用じゃろ? しょくようくが湧いてきた。なんちゃって。」
山ごぼう・・・シャキシャキして美味しいですよね。
私も大好きです。
「こやんぴはこやんぴではありません」的な言い回しですね。まるで「入門早々のお小僧さんの禅問答」ですが、本当に、山ごぼうはヤマゴボウではないのです。
(ちなみに、野菜のゴボウもキク科で、アザミに似た花が咲きます。川越付近は、ゴボウの名産地でもあります。)
そうだとすると、ヤマゴボウという和名、ちょっと心配になりますね。
山菜摘みに来た人が、
「ほう、これがポリポリと美味しく頂ける山ごぼうか。」
・・・間違えて食べてしまいそう。
ご用心、ご用心。
山ごぼうは山採り山菜?
長野や岐阜の温泉地などに、お土産品として山ごぼうが沢山売られていますね。
前々から、材料は山採りなのか、栽培なのかが気になっていました。
あんなに沢山販売されていることから、どうも山採りではなさそうです。ワラビのように大量に採取できる訳ではないので、採取コストがばかになりません。そもそも、採り尽くしによりモリアザミ自体が絶滅してしまいます。
だとすると、栽培なのでしょうか? でも、モリアザミ畑、見たことないなぁ。
ゴボウのうる抜きだったりして。そうならがっかりですね。
調べてみたら、やはり栽培されていました。産地は、意外や意外、お土産品としてよく見かける長野や岐阜ではなく、北海道の厚沢部町でした。
モリアザミは連作が大嫌いなのだそうです。
厚沢部町では、連作障害対策として、なんと、5年サイクルの輪作を行っているとのこと。北海道の広大な大地でなければ、大規模なモリアザミ栽培などできませんね。
晩秋から初冬にかけて掘り出され、長野や岐阜に送られてお土産品に加工されるとのことでした。