「こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

主役交代の春を歩く

奇跡のような光の筋

 

 旅行に行ったり、雨続きだったりしたので、地元での夕焼け散歩は久しぶり。

 

 陽は、とうに奥多摩の山々には別れを告げ、今では、明らかに奥武蔵の山の端に沈むようになっています。真西に沈むまで後10日ほど。

 

 陽に力が加わってきたのか、樹間に差し込む夕陽が創る光の帯が、草ぐさを橙色にくっきりと染め上げています。


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バトンを、そして、襷を繋ぐ

 

 林の下草たちも、これからは、主役の座をめぐる大競争時代に突入することとなります。秋に派手な花を咲かせた後、すぐに葉を伸ばし、冬の間中、霜にも耐える丈夫な葉で太陽を独り占めにしてきたヒガンバナは、葉をだらんと倒し始めました。


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 ※ ヒガンバナの葉は、もうすぐ枯れて秋までお休み。

 

 代わって、同じヒガンバナ科キツネノカミソリが、他の草たちが背を伸ばす前に、いち早く太陽の恩恵を受けるべく、ぐんぐんと背を伸ばし始めました。


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※ 葉の形が、昔の細長い剃刀に似ているので、キツネノカミソリ


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 ※ ヒガンバナからキツネノカミソリへのバトンタッチ。

  でも、花はキツネノカミソリの方が早く咲きます。

 

 ヤブカンゾウも、落ち葉を跳ね上げて初々しい葉を広げています。ここでも、ヒガンバナとの襷渡しをしているんですね。

 
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 ※ ヤブカンゾウの若芽は、山菜でもあります。

  おいしい! でも、採りすぎないようにしてくださいね。

 

木々はもう一眠り

 

 木々はまだまだ目覚め前なので、夕日をバックにしたシルエットには寂寥感が漂います。

 それでも、芽は目立たぬように、目立たぬように膨らんでいることでしょう。


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 オオイヌノフグリの今日咲いた一日花は、夕闇の中で花びらを落とし始め、明日咲く蕾は期待に胸を膨らませているようです。


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 貴重な「春の妖精」の群落も確認(写真は掲載しておりません。)。それもあって、今日の夕焼け散歩は実に充実したものとなりました。

 満開の彼女たちに出会えるのは、あと20日ほど後のことです。