ドクダミの花をちょっとだけ詳しく
ほんのちょってですが、花の構造を確認してみたいと思います。
下の写真は、咲き始めたところ。
「花びら」4枚のうち、3枚が開き、1枚はまだ準備中です。
開いていない花びらの奥に、蕾が見えていますね。
以前にも書きましたが、この花びらのような部分は、「花弁」ではありません。
アネモネのように「萼(がく)」が花びらのような役割を果たす植物もありますが、ドクダミの場合、萼ですらありません。
では何かというと、葉が変化したもので「総苞(そうほう)」と呼ばれています。
この個体の場合、4枚の総苞片の内側に小さな萼のように見えるものが確認できますが、これも総苞片。「八重咲」のドクダミを見かけることがありますが、それは、総苞片が重なるようについたものなのです。
では、本当の花はどこに?
上の写真でいえば、「花」の中心にあるネギ坊主のような部分が、「柱頭」と呼ぶ花の集合体。
総苞が開いたばかりなので、雄しべも雌しべも確認できません。
次の写真をご覧ください。
雄しべや雌しべは、下の方から顔を出すのですね。
黄色く見えるのが雄しべ。葯の部分が黄色いのですね。
よく分かりませんが、白いひも状のものが雌しべです。
柱頭には萼も花弁もなく、雌しべと雄しべしかありません。
雌しべについては、下の写真の方がまだ分かりやすいかもしれません。
総苞の役割については、よく分かっていないとのことですが、蕾の際には柱頭を保護し、開花した際には、虫さんたちを呼び寄せる役割を果たしているのではないでしょうか?