知られざる夫婦岩と、岩をも穿つ二枚貝
無事、房総1泊2日の旅から戻ってきました。
腹痛からも解放されましたが、びくびくものでした。
上総一ノ宮の宿を少し南下し、いすみ市に入ってすぐの海岸に、津々ヶ浦という「名所」があります。
「名所」と「 」書きで記したのは、メインの道路上に案内板すらない、知る人ぞ知る「名所」だからです。
サスペンスドラマで、犯人が長々と犯行に至った経緯を告白し、なぜか、刑事たちがそれを黙ってず~っと聞いている、あのベタな迷場面に、時々登場するとか。
元々は陸続きで、かつ、一つの岩礁であったものが、太平洋の荒波による浸食を受け、「夫婦岩」状態になっているとのこと。
右側の岩の斜面を指でなぞると、
「うん、確かに、元は一つの岩だな。」
ということが納得できます。
こんな奇観が、もし、湘南海岸にあったならば、押すな押すなの人気スポットになっていて、土産物屋が軒を並べ、必要もない音楽が流れ、ごみが散乱し、酔っ払った若者が海に入り込み、係員がそれを制止して、さぞかし騒がしいことでしょうが、外房は静かです。人がおりません。そして、綺麗。
岸辺には、こんな石がごろごろ。
まるで蜂の巣です。波がこのような穴をあけるものでしょうか?
まさか、サンゴ?
あれ! 穴の中に貝が挟まっていますよ。
うっかり貝さんが、穴に落ち込んでしまったのでしょうか?
もっと近づいてみたら、どうも、落ち込んだものではなく、潜りこんでいるような感じですね。
家に帰って調べたところ、岩に穴をあけて潜りこむ二枚貝なのだそうです。
カモメガイという名で、柔らかい岩だけではなく、かなり硬い岩でも平気の平左で穴を穿つ凄い奴とのこと。