芋串が美味しかったぁ。伊香保へ。
今日、明日と一泊旅行です。今、伊香保温泉の旅館での〜んびりしています。夕飯を6時台に食べ終わってしまったので、夜の長いこと、長いこと。
何かとぐずぐずしていたので、家を出たのは11時過ぎ。
それでも、川越から伊香保は近いですね。渋川インターではなく、一つ手前の駒寄スマートICで一般道へ。ここまで1時間もかかっていません。
※ 榛名山がよく見えます、上天気。
「こちらの道を選ぶと、重厚な群馬の民家群を見ながら走れるので楽しい。」
と妻に期待を抱かせながら走ること数分。
おかしいな、それらしき建物が見えず、新築してからそれほど経っていない瀟洒な家屋がたくさん。道を間違えたかな?
ほどなく、新しい、広い道路に出たことから、この新築ブームは、用地買収にかかったお宅が多かったからかな、などと…これは余計な詮索というものでしたね。
水沢うどんの店の連なる地域がもう少しという所に、古い建物のあることは以前から知っていましたが、これまでは素通りばかり。
今回は、「寄ってみようか」ということになりました。
水車の前に梅の木が一本、ちょうど見頃。どんな店なのか、期待が膨らみます。はらはら、どきどき。
※ 水車は冬眠中のようです。
※ 梅は見頃。
※ 情緒ある店構えです。
障子戸を開けて店に入ると、中が薄暗かったので、まず囲炉裏の火が目に飛び込んできました。暗がりに目が慣れると、数人のお客さんが小上りに腰掛けています。お、なかなか良い雰囲気。
※ 谷崎潤一郎の陰影礼賛的雰囲気です。
気さくなお店の方が、
「ここの名物は、なんと言っても芋串。」
と、先客の芋串を焼きながら教えてくれました。
この先でお昼を食べるつもりだったので、味噌おでん一皿と、芋串はたった一つ、という申し訳ないようなオーダー。
まずは、味噌おでんが出てきました。一皿に3つで、味噌だれがたっぷり。こりゃあ美味い!
待つこと暫しで、湯気が立ち昇る芋串が届きました。お皿の隅に1本だけ。芋串さん、なんか寂しそう。2本にすればよかったかなぁ。
寂しがりやの芋串さんを、妻と交互に一つずついただきました。あぁ、何という夫婦愛。
妻が、
「もう1本頼もうかなぁ。」
と呟きます。そう言うのも無理はありません。舌と心に残る味でした。
まだ注文したそうな妻を、
「これから、お昼を食べるのだから。」
と説得し、店を出ました。
入る時には気がつかなかったのですが、暖簾の家紋に見えたマークは、芋串だったんですね。
お店の名前は、鹿火屋〈かびや〉さんです。
この地域では、昔、猪や鹿から作物を守るため、畑の近くに小屋を建て、そこで獣たちの嫌いな匂いのするものを火にくべたのだそうです。
その小屋の名前が「鹿火屋」。
お店の名前は、これに由来するとのこと。
何度でも寄りたいお店でした。