江東区大島、宝塔寺の塩地蔵
義母の祥月命日に近い今日、妻の兄弟夫婦と共に墓参。
都営新宿線の東大島駅に程近い宝塔寺が菩提寺です。同寺は、真言宗智山派に属し、慶長年間の創建とされています。
この地域は戦災にあっており、古くからの墓石は、黒く焼け焦げた痛々しい姿となっています。
境内に塩舐め地蔵が安置されているのですが、このお地蔵さまも黒こげのお姿で、戦争の悲惨さを今に伝えています。
お寺の説明板とは相違しますが、昭和初期までは、お寺の境内ではなく、小名木川沿いにあったとの説があります。もし路傍にあったとするならば、このお地蔵さまは、江戸時代、物流の大動脈であった水運に関わった庶民たち、そして、明治、大正の住民たちによって大切に守られ続けたということになりますね。
塩舐め地蔵と呼ばれるのは、江戸期の商人たちが、商売繁盛を願い塩を供えたのが基になっているとのこと。
なぜ塩なんでしょうね?
今でも、上の写真のとおり、塩がたくさん供えられています。面白いのは、お供えの塩を頂いて疣(いぼ)に塗ると、あら不思議、疣がぽろりと落ちるとの評判が広がり、とても繁盛したとか。それで、「いぼ取り地蔵」とも呼ばれているそうです。