「うまい、うますぎる!」・・・話がですか?
「うまい、うますぎる」と言えば、埼玉県民なら、即座に、
「十万石まんじゅう!」と答えます。
それほど有名な十万石まんじゅうを、久々にいただきました。
横のスマホと比べると、わりと小ぶりですね。
以前は、一個ずつ包装されてはいなかったような気が・・・
なぜ、埼玉県民が「うまい、うますぎる」とふられた場合、条件反射的に「十万石まんじゅう」と言ってしまうかというと、テレビ埼玉など、マイナーなテレビ局で、棟方志功の描く「豪快な姫君」が、ぱくぱくと饅頭を食べている姿が大写しとなり、ナレーションが、
「うまい、うますぎる、十万石まんじゅう」
と繰り返すために、脳内に摺りこまれてしまったのですね。
さて、この十万石まんじゅう、行田市のお菓子屋さんが製造しているのですが、私は、てっきり、江戸時代から続く伝統菓子とばかり思っておりました。
意外や意外、太平洋戦争後の作出らしい。
戦後、棟方志功は、よく行田を訪れていたらしく、その際、このまんじゅうを食べて、本当に、
「うまい、うますぎる」
と言ったのだとか。
ちょっと、話が、「うまい、うますぎる」ような気がしないでもありませんが、そうなんだそうなので、そうなのでしょう。
そんな縁で、豪快饅頭ぱっくり姫の絵も、棟方志功に書いてもらったらしい。
(私、最初にこの絵を見たときは、まさか志功の作品とは思わず、「へったくそな絵だなぁ」と本気で思ってしまいました。志功さん、ごめんなさい。)
テレビ埼玉は、昔のUHF局なので、実は、埼玉県民でも、チャンネルを合わせる人は多くありません。それなのに、テレビ埼玉で流れるこのコマーシャルが、埼玉県民の頭の中にしっかりと摺り込まれているのは、不思議と言えば不思議。
私の勝手な想像ですが、高校野球のテレビ中継の際に、このコマーシャルがばんばん流れるからではないでしょうか。地方予選の決勝以外は、テレビ埼玉(最近は、「テレ玉」と呼んでほしいらしいです。)でしか見ることができませんので、
「どれどれ、うちの学校は、勝っているかな?」
と、時々、テレビ埼玉にチャンネルを切り替えることがあるんですよね。で、「うまい、うますぎる」に出会ってしまう・・・。
あ、そうそう、まだ人気のなかった時代のテレビ東京でも、このコマーシャルは放送されていたので、東京、神奈川、千葉、群馬、栃木、茨城の人たちも見てはいたとは思うのですが、さて、どんな感想を持っていたことでしょうか。気になります。