「社労士こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「社労士こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

これは何でしょう? その1 解答編 根も葉もない、でも嘘ではない

その1問題編の解答

 

 黄緑色の不思議な物体、これは京都府立植物園の「とある木」に付着していた植物です。マツバランという名前ですが、美しい花の咲く蘭ではなく、胞子で増えるシダ植物の仲間です。

 

 マツバランは、環境省レッドリストにも準絶滅危惧と記載されている貴重な植物です。自生であるとすれば、何らかの保護措置が必要かと思い、植物園の担当の方にご連絡をさせていただきました。

 さらに言えば、このマツバラン、普通のマツバランより色が薄く、好事家風に言うと「芸」があるので、不心得者に盗られてしまうのではないかと心配だったのです。2013年の2月のことですから、ちょうど5年前ということになります。

 

 担当の方は、その存在を知らなかったようですが、別に驚いた風はなく、

「園の奥で、万年青などの古代園芸植物を育てている。マツバランも古代園芸植物に属しているので育成している。おそらく、そこから胞子が飛び出て、木の股に辿り着き芽生えたものだろう。」

と解説してくださいました。なるほど、それで普通のマツバランとはちょっと違う気品があったのか、そう納得した次第です。

 

マツバランが心配・・・

 

 その後、昨日までは、このマツバランが今も元気でいてくれればいいな、そう思っていたのですが、昨日、このブログを書くにあたり、何気なくネット検索をしていたところ、ユーチューブで「京都府立植物園 マツバラン発見?」と題する映像を見つけ、急に心配になってきました。

 2015年8月に撮影されたものですから、私が見かけた時から約1年半後のものということになります。私の確認した時に比べると大きく育っているようです。

 それなのになぜ心配になったのかというと、この映像には、マツバランが着生している植物の名札まで映ってしまっているからです。これを手がかりに、心無い好事家がこのマツバランを持ち去ってしまっていたとしたらがっかりです。今度、京都に行ったら確認してみたいと思います。

 

マツバランには根も葉もない?

 

 マツバランは、マツバラン科に属しますが、日本にはこの科に属する植物はマツバランしか存在しません。

 シダ植物ではありますが、マツバランは結構変わった存在です。なにせ、この植物には「根」も「葉」もないのですから。

 根も葉もないからといって、こやんぴが何の根拠もない嘘をついているということではありません。茎しかないのです、マツバランは。

 

 「根がなくては、木や岩に着生できないのでは?」

 ごもっともなご質問です。そこはそれ、マツバランもしっかり考えておりまして(?)、木や岩の割れ目の中には地下茎を形成していて、その茎から仮根をつくり、着生元にしっかりとへばりついているのです。「禍根」を残さないように「仮根」をつくるとは、マツバラン、かっこ(ん)いい!

 

 え~、冗談はさておきまして、ごく普通のマツバランは、下の写真のような姿をしています。これは、伊勢神宮の外宮境内の杉に着生しているもので、緑が濃いですよね。

 「なるほど、松葉みたいだな。」

と、名前の由来に納得がいくかと思います。


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 小田原城のお堀の石垣を何気なく覗きこんだら、マツバランがびっしりと着生していて驚いたこともあります。こちらも緑の濃いものでした。

 

禁令発布で逆にブームが判明

 

 江戸時代には、いろいろな植物の栽培ブームが起こったようです。ブームがあったということが何故分かるかというと、様々なブームが過熱した際に、幕府などのお上が「禁令」を出していることも根拠の一つなのだそうです。お上が「やめろ」と言ったことが、巷では「大流行」が起こっていた証になるとは、実に歴史はおもしろい。

 

 ブームが起こると、投機目的の者も参入してきますので、珍品貴品は高値で取引きされるようになります。家屋敷とマツバランとを交換したという話も伝わっているほどですから、根も葉もなければ花も咲かないというのに、マツバランブームもずいぶん盛り上がった時期があったんですね。そうなると、お上も黙って見ている訳にはいかなくなった・・・仮想通貨騒ぎがちょっと似ているような気がしてきました。