冬のマンゴー お前って奴は
昨年、種から育てたマンゴー。
最初に出た芽が葉を伸ばし始めたと思ったら枯れてしまい、マンゴー子育て失敗かと思ったのですが、このマンゴーは多胚の種だったようで、10本以上の新しい芽が出てきました。
最初に出た芽が順調に成長した場合は、他の芽は、多分出てこなかったのでしょうね。面白い性質を持った木です。
(マンゴーには、種子が単胚のものもあるらしいので、私の育てた種類が多胚なのは幸運でした。)
あまりにも芽が多いので、後ほど剪定しようと思っていたのですが、兄弟間の競争の結果、ひ弱な芽は負けてしまい、だいぶ芽の数は減りました。鉢の中での熾烈な生き残り競争だったのですね。
( 10cmほどあった種は、芽に栄養を与え切り、小さく萎んでしまいました。)
マンゴーの葉の出し方は独特です。
触るとすぐに破れてしまいそうな幼葉が、小さな芽から4枚ほど伸び始めます。伸び始めは、柔らかいので、木から垂れるような風情。
色は、なんと、チョコレート色。育て始めのころは、成葉になってもチョコレート色のままなのかと思っていましたが、だんだん緑色に変わっていき、やがて丈夫な葉になります。
(最初から緑色の葉が成長する種類もあるようです。)
これが次々続くかと思いきや、次の芽が伸び始めるまで、ずいぶん時間がかかります。休み休み大きくなるタイプのようです。
おそらく、原産地では、冬であっても、芽を出し、それが大きく成長するのでしょうが、川越の冬はお気に召さないらしく、ほとんど休眠状態。
芽はあるにはあるのですが、まったく大きくなりません。成長が止まったまま。
春になるまで冬眠しているようです。
マンゴーの鉢のすぐ近くでは、ランの花芽が動き始めました。
品種名を書いた札が折れて紛失してしまったため、名前は分かりません。
地味な花です。
咲いたらご報告いたします。
仏滅だけれど聖バレンタインデー
日本は何でもありですね。神社、仏閣、キリスト教会、エトセトラ、エトセトラ。
最近は、ハロウィンで大騒ぎ、恵方巻で大量廃棄。
まだメジャーではないけれど、サンクスギビング後のブラックフライデーまで「商戦」に加わって・・・。
「ブラックフライデーだけ導入して、サンクスギビングは置き去りなの?」
「サンクスギビングが気の毒なんじゃないの?」
とは思いますが、日本では、あまり七面鳥を食べませんからね。きっと、七面倒くさいのでしょう。
聖人バレンタインが今の日本に現れたとしたら、チョコレート業界がほくほくしているのをみて、さぞや驚くに違いありません。
私の妻も、毎年、お世話になっている人たちに、チョコレートを送っています。今年も例にもれず。
私もいただきました。他の方に大箱(???)を送った関係上、3個入りの小箱ではありましたが、少数精鋭、大変おいしくいただきました。
妻がチョコレートを購入したのは、地元川越のデパート「丸広」の特設売り場。
チョコレートを一箱購入すると、屋上にある観覧車に乗れる無料券が1枚付いてくるようで、妻は4枚ゲットしておりました。
でも、それを使えるのは今日まで。
病院を出たのが午後4時過ぎでしたし、
「無料券も無駄になったか。」
と思っていたら、なんと、病院に同行してくれた妻が無料券を握りしめております。
午後5時池袋発の急行に乗って、川越に着いたのが午後5時半。
丸広まで早足で歩いて、屋上へ。
昔は、多くのデパートの屋上に、子どもたち向けの遊戯施設が設けられていて、観覧車も定番でしたが、次々と姿を消し・・・
今や珍しい「デパート屋上観覧車」が、川越には健在なのでした。
さすが、蔵の町川越。クラシック。
《 「わんぱくホィール」とある通り、基本的にお子様用です。 》
陽はとうに沈み、暗くなった屋上には、それでも若いカップルがちらほら。
皆、観覧車の無料券を握りしめています。
60代のカップルは、我々だけ。
あっという間に頂上に到達する小さな観覧車。窓が金網なので、寒風が入ってきます。そのためでしょうか、ブランケットが準備されています。
遠くに、微かな残照の中、奥多摩から奥武蔵へと続く山なみが濃紫のシルエットとなって眼に飛び込んできます。金網越しですし、デパートの屋上看板がでかでかと写るので、絶景とまでは言えませんでしたが、童心に帰って楽しいひととき。
(いつも童心ですけれどね。)
1周したところで、
「もう1周する?」
ということになり、乗ったまま、係の人にもう一枚の無料券をお渡しし、なんと2周してしまいました。もの好き~。
無料券は、あと2枚残っていたのですが、さすがに寒いのでパス。
ゲームセンターにいた家族連れの方にプレゼントして、ミニ観覧車を後にし、中華料理に舌鼓。
速い話が、こやんぴ家も、「なんでもあり」なのでした。
昨日辿り着いたお蕎麦屋さん「奈佳一」は有名店でした
体調がいまいちなので、昨日のネタの復唱みたいな内容です。恐れ入ります。
昨日、川越市内でお昼を食べようと思っていたら、一足違いで満席になってしまい、鶴ヶ島市から日高市へと漂流し、やっと辿り着いた蕎麦屋さんの「奈佳一」・・・
家に帰ってネット検索をしたら、かなり有名なお蕎麦屋さんでした。
お蕎麦ばかりではなく、天ぷらの評価も高かった。
川越市内にも美味しいお蕎麦屋さんが無くはないのですが、食いしん坊のこやんぴ夫婦には、量が少ない。お上品すぎるのです。観光地値段ですし。
彷徨った末ではありますが、幸運にもよい店を知ることができました。
次は、とろろ蕎麦と海老天。穴子天も食べてみたい・・・夢が広がっています。
明日は、病院通い。まる一日がつぶれます。
ランチ難民状態から美味しい蕎麦に辿り着いた!
妻が、今日のお昼は豆腐懐石の店に行こう、と言います。
薬の影響で胃腸がむかむかしている私としては、反対する理由がありません。
うきうきと店へと車を走らせました。
あれ! お昼前なのに、店の駐車場にはかなりの数の自動車が停まっています。
嫌な予感。
駐車場に入ろうとしたところで、女性3人が駐車場から店へと向かって歩いて行きます。
ますます嫌な予感。
妻が一足先に店に入り、席の確認。
少し遅れて店の前に着いた時には、店の方と妻が何やら話をしていました。
嫌な予感が嫌な確信に変わりつつあります。
「そうですか。残念ですが・・・。」
そう言いながら妻が出てきました。先ほどの3人でフリーの客はおしまい。後は予約がぎっしりだそうです。
こんなことなら予約をすればよかったようなものですが、予約をするとちょっとお高い定食しか選べないので、あの3人を追い抜くしかなかったようです。
がっかり。
さて、どこでお昼を食べましょうか?
あてどもなく、鶴ヶ島方面に車を走らせながら考えていると、
「そう言えば、日高市に最近できたレストランがあったよね。あそこに行ってみようか。」
という話になり、杉並木の続く日光脇往還へと左折しました。
道路より一段高い所にあるその店へと車を乗りあげると・・・
閑散としています。
あれれれ、定休日でないのに閉まっています。
臨時休業のようです。
ノーボール、ツーストライク。0勝2敗。
追い込まれてしまいました。
人気店なのか、私たちの後に、次々と車が上がってきて、皆さん、「Closed」の看板を恨めしそうに眺めています。
その中の一団の方々から、
「他にどこか美味しい店、ご存じありませんか?」
と聞かれてしまいましたが、私たちも教えてほしい状況。
大きな看板があちこちに出ている「奈佳一」というお蕎麦屋さんが同じ日高市内にあることを思い出しました。
確か、昔、私一人で行ったことがあるような・・・
二度あることは三度ある、となるのか、三度目の正直になるのか・・・。
はらはらどきどきです。
奈佳一さんには多くの車が停まっていました。営業中のようです。幸い駐車スペースに余裕があったので、ここでお昼にすることとなりました。後は、「満員ですので…」と断られないことを祈るのみ。
ところで・・・私の記憶していた店とは場所が違います。
まったく違う店なのか、私の記憶している元の場所から移転したのか、お聞きしなかったので分かりません。
《 お店の方が慌てたのか、暖簾が裏返しです。 》
幸い、待たずに座ることができました。
手打ちのようです。期待が高まります。
長めのカウンター席と、万里の長城のように長~いテーブル席がありましたが、案内されたのはテープル席の方。椅子席ではなく座り込むタイプなので心配したのですが、下に足が伸ばせるようになっていました。これなら楽ちん。
足もとにヒーターがあります。
暖かい思いができるかと、上着を脱ぎ、マフラーも外したところ、どこからか隙間風がす~す~。これはいかんとマフラーを巻き直しました。
そうこうするうちに、次々と車が乗り付けてきて、店はあっという間に満員になりました。人気店のようです。到着するタイミングも、最初の店とは違い、良かったみたい。
少々長めの待ち時間の後、注文した二色蕎麦と野菜天ができあがってきました。
妻はもり蕎麦のみ。魚と烏賊も入った野菜天は二人でシェア。
「二色」は、並蕎麦と田舎蕎麦。
田舎蕎麦、ぶっとい!
並蕎麦は、う~ん、うまい! これはいけます。二色蕎麦ではなく、もり蕎麦にすれば良かったかな。
続いて田舎蕎麦も一つまみ。埼玉のうどんと同じように、腰があります。土俵際に押し込まれても容易には土俵を割りそうもありませんので、伸びやすい並蕎麦からいただき、田舎蕎麦は後回しにすることとしました。
天ぷらは、「からっ」とまではいきませんが、まずまず合格点。野菜も美味しかったけれど、烏賊がとってもいかった、あれ、寒くて舌がうまく回らない。言い直しましょう。烏賊がとっても良かった。
隣のお客さんの海老も立派だったなぁ。次の機会には、海老天も食べることにしようっと。
田舎蕎麦は、ごん太なので、後回しにしても伸びるということがありませんでした。埼玉の麺類らしい腰の強さを十分に味あわせてもらいました。
ランチ難民になりかけた結果、美味しい店に行き会うことができ、とても幸せな気分です。
ガガイモの花 再考
何日間か、ガガイモについて見てきましたが、ガガイモの花がどうもよく分かりません。
下の写真を見てください。
花の真ん中に長く伸びているものは、「柱頭」と言って、雌しべの先端部分です。「柱頭」という言葉を知らなくても、「多分、これが雌しべなのだろうな」と想像がつきますね。
では、雄しべはどこにあるのでしょうか?
ちなみに、花冠(かかん、花びら全体のこと)一面に生えた毛は、雄しべではありませんよ。
どうです? 雄しべがありませんよね。
「ははぁ~ん、ということは、ガガイモには雄花と雌花があるのだな。」
ところが、ガガイモの花は、雄しべも雌しべも有する両性花なのです。
(両性花の他に、雄花もあるみたいです。)
「え~、そうなんだ! じゃあ、雄しべは何処? おしべてちょうだい。」
こやんぴは、そう呟きながら、ネット検索を試みました。
その結果・・・
ガガイモの雄しべは、雌しべと合体し、「蕊柱(ずいちゅう)」という組織を構成しているのだそうです。ラン科の植物も、雄しべと雌しべが合体した蕊柱を持っているとのこと。
蕊柱の奥の方に、茶色の尖ったような模様が見えていますが、これが雄しべの先端部。虫たちは、花の奥に潜りこまないと、花粉には到達しないのですね。
(しかも、花粉を誰にも提供するのではなく、花粉塊発車装置で、虫の体に花粉の塊をスタンプして、他の花の柱頭に運ばさせるとか。ラン科と同じ方法。)
つい最近まで、私は、実の中に数十個の種が入っていることから、いくつかの花がまとまって一つの実を形作るのかと思っていました。
でも、そうではなかったのですね。蕊柱の膨らんでいる部分に子房があり、これが受粉後どんどん大きくなって実になるらしい。
膨らんだ実の中に種が数十個入っているのは、子房の中に、最初から胚珠(種の基となるもの)が数十存在するからなのでした。
今年の秋は、受粉後に子房が膨らんでいく様子を観察してみたいと思っています。
この実何の実気になる実 この花があの実になるとは!
冬枯れの野でみかける正体不明の実の殻。
パッカリと口を開け、すべての種を飛ばしきり役割を終えた姿です。
種たちは、無事、新天地に舞い降りることができたでしょうか?
今は枯れたこの蔓植物は、真夏に、こんな花を咲かせます。
ガガイモ科のガガイモ。
当地では、河川敷や堤防などに生育する蔓性の植物です。
8月頃に1センチメートルほどの小さな花を密生して咲かせます。
細かい毛がいっぱい生えたヒトデみたいですね。柱頭が付き出しているのが特徴的。
きれいな花とは言えないかもしれませんが、傍らを通りかかると微香が漂い、ゆかしさを感じる花です。
マダガスカルジャスミン(モクセイ科のジャスミンとは別のものです。)も、ガガイモ科。
花は、まるで似ていませんが、実はどうでしょうか?
美味しい果実というイメージですね。
ゴツゴツしたガガイモの実とはまるで違うように見えます。
でも、マダガスカルジャスミンの実も、熟すると、ガガイモの種と同じような種が風に飛んでいくのです。
ちなみに、ガガイモの種は、家の中に飛んでくると、動物なのか植物なのか分からない「ケサランパサラン」だと騒がれたりします。
私の母も、箱に入れて大事にしていましたっけ。
この実何の実気になる実 ・・・ 少し時間を遡ってみると
昨日アップした「ある植物」の実の写真。これは、2月上旬の姿です。
ちなみに、ここに写っているのは二つの実です。一つの実が二つに割れたわけではありません。
《 すでに種が飛び出し、完全に口が開いています。 》
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
この実がまだ種を持っていた頃の姿を確認してみましょう。
(撮影場所は、同じではありません。)
《 12月下旬。実が裂けた直後の様子。》
裂け目から、実の中が見えています。白い紐のようなものがぎっしりと詰まっているのがお分かりになると思います。
《 北風が、種を新天地への旅に誘います。 》
強い季節風は、実の裂け目で渦を巻き、殻の中で眠る種たちを「殻から出よ」と囃したて・・・
種たちは、まるで伸びをするかのように、畳んでいた白いひげを半球状に広げ、ふわふわと当てのない旅に出かけていきます。
《 微風でもふわふわ動くので、昔の人は「得体のしれない虫」と思ったらしい。 》
きらきら光って綺麗ですね。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
時計の針をくるくると逆さに回し、さらに時を遡ってみましょう。
《 9月下旬。ゴツゴツしたゴーヤといったイメージです。 》
葉が写っているので、「ああ、※※※※だったんだ。」とお分かりになった方もいらっしゃるでしょうね。
花は、明日アップします。