井戸端会議に夢中なカラスビシャクたち
「ハンゲ属」ということは、7月初旬の「半夏生」の頃に、葉っぱの半分ほどが白く化粧をするハンゲショウ(半夏生。半化粧とも。)の仲間?
いいえ、あれはドクダミ科。
ハンゲとは「半夏」というカラスビシャクの根茎のこと。漢方薬になります。
暦を見ると、今年の「半夏生」は7月1日ですが、その名の由来は、ドクダミ科のハンゲショウの咲く頃、という意味ではなく、漢方薬の「半夏」が採れるカラスビシャクの咲く頃、という意味らしいですよ(諸説あります。)。
カラスビシャクの筒状の部分は、ミズバショウやザゼンソウの「光背」のような部分と同じで、「仏炎苞」という名の「苞」であって花ではありません。
仏炎苞の中から飛び出している紐状のものにびっしりと付いているのが、本当の雄花と雌花。
何株かのカラスビシャクが顔を寄せ合い、井戸端会議に余念がありません。
(実際、カラスビシャクの生えているすぐ脇に、農業用水を汲み上げる井戸があります。)