庭の厄介な、でもちょっと愛らしい花たち
南側の隣人が、その昔、我が家の庭を見て、
「こやんぴさんの家のお庭は、ワイルドですねぇ。」
と仰ったことがあります。
私と妻が二人とも忙しく働いていたころは、なかなか庭いじりもできず、確かにほったらかしで、手ごわい雑草がそこかしこに生育していました。
二人とも忙しくなくなった今は、まるでイングリッシュガーデン、秘密の花園・・・になっているかと思いのほか、忙しく働いていたころとあまり変わり映えがいたしません。
以前からの名残で、我が家の庭には、しぶとい「雑草」たちが今でも元気に暮らしています。最盛期よりはかなり減りましたけれど。
今咲いている植物たちの写真を撮ってきました。
他にもたくさんありますが、とりあえず数種だけご紹介いたします。
ヘビイチゴ
ヘビイチゴ(バラ科ヘビイチゴ属)。地面に張り付くように咲いています。私の作業用の通路上なのに、踏まれても蹴られても(言葉の綾で、本当に蹴りはいたしません。)毎年しっかりと花をつけます。
食用のイチゴ(オランダイチゴ属)とは割に近い仲間なので、葉の形もよく似ていますね。
カタバミ
もう果実もできていますね。これが弾けると、種が四方八方に跳んでいきます。
最近は、オッタチカタバミという外来種が急増しているようですが、多分、これはカタバミ・・・だと思うのですが、自信がないのでよく調べてみます。
ムラサキカタバミ
江戸時代末期に渡来した南アメリカ生まれの外来植物。元々は観賞用だったとのことです。確かにきれい。きれいですが、地下で、「鱗茎」が元になって四方八方に「木子」が形成されます。木子からは新しい芽が出るのであちこちに増えていきます。とんでもない繁殖力。
(種で増えるんじゃあないんですね。)
もしも、農耕地にちょっとだけ生えてきたこの植物をトラクターを使って鋤返したりしようものなら、地下にある鱗茎や木子が農耕地全体にばら撒かれ、ムラサキカタバミのピンクの絨毯に早変わりしてしまいます。おお、恐ろしい。
我が家でも、抜いても抜いても毎年生えてきて、悔しいことにきれいな花を咲かせます。
オニタビラコ
春の七草として食する「ホトケノザ」こと「コオニタビラコ(キク科ヤブタビラコ属)」と名前も花の形もよく似ています。でも、花が比較的まばらで、草丈も低いコオニタビラコとは異なり、オニタビラコは背をグングン伸ばし花もいっぱいつけます。
コオニタビラコは湿った土地がお好みですが、オニタビラコは乾燥した土地でもへっちゃらなので、我が家の庭にもちゃっかり生えています。
イワニガナ(キク科ニガナ属、別名ジシバリ)の花に似ているけれど、それよりもずっと小さな花が可愛らしく、なかなか抜きがたい花の一つです。
アメリカフウロ
生えてきたこの草の葉を見たとき、
「おっ、我が家にもゲンノショウコがやって来たぞ。うれしいな。」
と思ったものです。
ところが、楽しみにしていた花が咲いてみると、ゲンノショウコの花だってそれほど大きくないのに、これは小さい、小さすぎる。
我が家の庭の栄養状態がとても悪いのかな、そう思ったのですが、いえいえ、種類が違っていたのです。ちょっとがっかりした花の一つです。可愛らしいんですけれどね。
あ、そうそう、冬を越す葉が赤くなって、それも可愛いといえば可愛い。