セリ、美味しいんだけれど・・・
農業用水の底や水田の中に、びっしりと生えているこの植物は・・・
春の七草の一つである「せり(芹)」です。
春の七草のうち、「すずな(蕪)」と「すずしろ(大根)」は従来から「野菜」ですが、「なずな」、「ごぎょう(ハハコグサ)」、「はこべら(ハコベ)」、「ホトケノザ(コオニタビラコ)」は「食べられる野草」のまま。
その中にあってセリは、独特のほろ苦さが日本人の好みに合うのか、今や堂々「野菜」の仲間入り。食料品店の棚にごく普通に並べられていますね。
農薬や除草剤がほとんど撒かれることのなかった時代、芹摘みはこの季節の風物詩でした。私も、祖母に連れられて水が入る前の田んぼにしゃがみこんで、せっせせっせとセリを籠に入れたものです。
今は、誰も芹摘みをしません。セリが食べたくなったら、スーパーマーケットの食品売り場に行くしかないのは寂しい限りです。