久々に霜が降り、霜柱が立ち上がりました
私の子供のころ、育った家は萱葺きでした。
冬は小さな火鉢と炬燵、湯たんぽだけが暖をとる手段だったので、寒い寒い。
夏は涼しくて最高なんですが、冬はなかなか床から離れられない。
そうすると、母が、
「こやんぴ、雪が降ったよ。」
と声をかけるので、雪の珍しい地域のこととて、私、布団を跳ね上げ飛び起きます。
おお、確かに、屋根の萱の上が真っ白。
ところが、よくよく眺めると、
「なぁんだ、霜じゃないかぁ。」
母に見事に一本取られて、まぁ、そのお陰で学校に遅刻しないで済む、というわけ。
今日は、久しぶりに霜が降り、霜柱が立ちました。
当地は、関東ローム層の地域なので、昔は赤土の表面を持ち上げて10センチ以上に成長する霜柱もごく普通にありました。登校班の仲間たちで、それをグシャッ、グシャッと踏みながら学校に向かったものでした。
今では、赤土が露出している場所も少なくなり、その上、暖冬傾向が強まっていることから、ほんの数センチの情けない霜柱しか見かけません。
子供の頃に私をだました(?)霜の方は、暖冬気味で油断をしていた植物たちを震え上がらせていました。
一番下の写真は小松菜、それ以外は野草です。
冬野菜が甘くておいしいのは、細胞が凍って枯死しないように、葉の中に糖分を増やして、体中の水分を言わば「不凍液」状態にしているから。