入間川の左岸、右岸を歩く(その2 左岸編)
入間川の左岸川堤防は、改修年次が新しいこともあって、植生が単純。
「おっ、これはカメラに収めておきたい!」
という植物にはあまり巡り会えませんでした。
それよりも、台風19号などによる河川敷の被害のあり様に驚きました。
市営の河川敷内運動場が、何か所も濁流の威力により激しくえぐり取られていました。少年サッカーなどがよく行われていた場所なのですが、復旧には相当の時間とコストがかかりそうです。
昨日もご紹介しましたが、河川敷のオギは穂を銀色になびかせる前に、濁流によって葉も穂も洗い流されてしまいました。
堤防上で生き残ったオギの花が穂の状態に遷移するプロセスを撮影したので、以下にご紹介します。
月齢12の月がオギの葉の向こうに登ってきました。
河川敷に生えているクコは、濁流に実を洗い流されてしまったようですが、鉄道橋梁のすぐ近くに、冠水を免れたクコが赤い実をたくさんつけていたのを見つけ、なぜかほっとしました。
クコの近くに、草紅葉と化したヒメムカシヨモギが一株。
数ミリの花をたくさんつける外来種です。でも、どことなく気品が漂う草。
私が写真を撮っていたら、カメラ好きの方が、
「ああ、私も、この花が気になっていたんですよ。綺麗ですよね。」
と声をかけてくださいました。
日本土着のハーブであるヨモギの花は、ヒメムカシヨモギに比べると地味ですね。この花の花粉で苦しむ方も多いようです。
右岸の河川敷内(堤外地)にあるサイカチは洪水でかなり痛めつけられて、ずいぶん葉を落としていました。
これに対し、左岸では、堤防に守られた住居側(堤内地)に大木があり、くねくねと曲がった莢果をたくさんつけていました。
散歩の最終段階の橋の上からは、富士山のシルエットを望むことができました。
川面も赤く染まって、幻想的な風景です。