入間川の左岸、右岸を歩く(その1 右岸編)
今日は、体調がだいぶ良いので、久々に少し長い距離を歩いてきました。
一番近い橋の東詰から下流に向かってサイクリングロードを北上、次の橋で入間川を越え、そこからは左岸側の堤防上を歩き、最初の橋の西詰まで南下しました。
その間、植物や昆虫にご挨拶をしつつ、ここ何回かの大水の被害状況も確認。
左岸側に、台風の大きな爪痕がたくさんあるのに驚きました。
今日は春のような気候だったので、富士山も霞んでいました。
橋の上からその雄姿を眺め眺めしながら家に帰ってきたのですが、今日は、その光景はお預け。右岸側のリポートとなります。
気がかりだった植物の一つが、シャクチリソバ。
大水でかなり流されてしまいましたが、残った株に名残りの花が咲いていました。大水さえなければ蕎麦畑のような光景が広がっていたところですが、ポツンポツンと咲いているだけ。
シャクチリソバの花は、蕎麦の花と並んで、タデ科の中でも「べっぴんさん」の部類に入ると思います。花弁がしっかりと開く上に、濃いピンクの雄しべがとてもかわいい。
花と同様、実も、蕎麦の実にそっくりです。
でも、えぐみが強くて食べることはできません。
今現在、我が世の春を謳歌しているのは、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、そして、アイノコセンダングサ。三種の草が入り乱れて花を咲かせ、「引っ付き虫」の実を大量につけています。
花の蜜を求めてシジミチョウがたくさん飛び交っています。
飛び回っているところを遠くから見ると、みんなヤマトシジミのように見えるのですが、ツバメシジミも混じっていました。
それにしても、実にとまったツバメシジミさん、「引っ付き虫」のトゲトゲは痛くないのでしょうか?
ツバメシジミもそうですが、ヤマトシジミもなかなか翅を広げた姿を披露してくれません。翅を閉じて、コセンダングサの花の蜜を一心不乱に吸っています。
やっと翅を広げてくれました。あれ、雌なのかな、雄なのかな。翅の色が微妙。
下の写真の一番左は開花したコシロノセンダングサ、中央は花が散って実を形成する途中の姿。一番右は「引っ付き虫」となった姿。
ちなみに、「引っ付き虫」は、「種」ではなく「実」です。
西日を受けて、ヒメジョオンも輝いていました。
下の写真をご覧ください。
本来であれば、オギ(荻)の穂が逆光に映えて美しい光景となるところですが、ほとんどのオギが大水に痛めつけられてしまい大群落が消滅、まばらで、かつ倒れ伏したオギの姿が哀れです。
下流側の橋を渡って左岸側に移ります。
以前、入間川の本流は、このあたりで左側に屈曲していたのですが、下の写真のとおり、元の本流は細い流れとなってしまいました。
中洲に生えていた大きなタチヤナギは、すべて流し去られ、砂地が露出しています。
来年は、がらっと植生が変わってしまいそうです。
明日は、入間川の左岸側をレポートします。