南魚沼市で出会った植物たち その2
「外山康雄 野の花館」の華麗なる山草たち
山草を中心に、とても素敵な絵を描かれている外山康雄さんの「野の花館」にはよく寄らせていただきます。
基本的に、外山さんの描かれた絵の前に、その題材となった植物の鉢植えが添えられています。管理がとても大変だと思うのですが、外山さんが水やりなどをご自分でなさり、優しく育てていらっしゃいます。
ホトトギス3種
ユリ科ホトトギス属は、日本国中に多様な種類が生育しています。
関東地方でよく見かける野生のホトトギスは、ホトトギス、ヤマホトトギス、ヤマジノホトトギス、そしてタマガワホトトギス。
我が家の庭にあって、一部でルリタテハの幼虫の餌食となっているのは、タイワンホトトギス。大繁茂しています。
鉢植えにして大事に育てているのは、キイジョウロウホトトギス。
それぞれ、別の知人から分けていただいたもの。キイジョウロウホトトギスは茶席で珍重されるらしく、譲ってくれたのは、お茶の師範の方。
「野の花館」には、図鑑などでしか知らない珍しいホトトギスが咲いていました。
1 キイジョウロウホトトギス
まずは、我が家にもあるキイジョウロウホトトギス。その名のとおり、和歌山方面に自生地がありますが、乱獲でかなり株数を減らしているらしい。観賞価値が高いことから人気がありますが、今市場に流通しているのは、山採り品(山盗り品?)ではなく、栽培技術が発達しているので栽培品がほとんどとのこと。
茎が下垂するだけではなく、花も下向きに咲きます。俯いて、かつ、開花も控えめなので上臈女房のよう。
2 キバナノツキヌキホトトギス
名前だけ知っていたホトトギス。
これも茎が下垂しますが、花は下向きではなく横向き。しかも、目いっぱい開きますので上臈女房のような気品はないかもしれません。でも、元気いっぱいに咲くので目を引く花であることは間違いありません。
宮崎県の尾鈴山のみに自生する珍しい植物。乱獲により、自生はすでに100株ほどしかないらしい。栽培品が出回っているのですから、「山盗り」はやめてほしいですよね。
3 ?ホトトギス
「野の花館」の展示の表示を見間違ったのかもしれません。タカクマホトトギスとあったので、そうご紹介しようと思って、念のため、ネット検索をしたら、タカクマホトトギスは黄色。
あれれ、じゃあ、これ、何というホトトギスなのでしょうか? 葉を写してこなかったので名前は分からないかも。
かなり大型の花だったので、園芸屋さんのサイトを探ったところ、花の特徴がコハクホトトギスに似ています。もしかしたら、それかもしれません。コハクホトトギスだとしたら、キイジョウロウホトトギスとヤマホトトギスの交配種だとか。
マツムラソウ
まったく知らない花でした。それも道理、西表島と石垣島にしか自生が無く、しかも、数が少ないとのこと。
残念ながら、まだ蕾。ただし、外山先生のお書きになった絵を拝見しても、ほんの少し開くだけ。花弁の先がほんのり赤くなるようです。