「こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

地元シニアの青梅バス旅行(中編)

澤乃井のお酒をもう一杯試飲したかったなぁ」と未練たらたらのこやんぴを乗せたバスは、そんな未練などお構いなしに、青梅市の中心街へと向かいひた走ります。

 

 昼食は、「公共の宿」の部類に属する宿で頂くことになっていたようです。「公共の宿の部類」という表現はおかしいのですが、経営母体が民営化してしまったので「公共の宿」と言い切ることができないから。でも、施設の造り方にしても、サービスにしても、そこかしこから公共感が漂います。

 

 施設の造り方に関しては、外観こそ、全国にある同系列の宿ごとに異なりますが、宿の中身はほぼ同じ。ほとんど使わない無駄に広い大広間があったかと思えば、お土産売り場はちんまりとし過ぎて、視線と商品の陳列の間に齟齬が。これでは、選んで買う楽しさが半減。「売れなきゃ困る」必死さを感じる民間の施設を見習った方がよろしいかと。

 サービスについては、受付に二人もいるのに、すぐ脇にある自動券売機で利用料を支払わなければなりません。「なんなら安く利用させてやっても良いぜ」感丸出しです。「安く利用」とえばってみたところで、最近の民間の宿はというと、宿泊料を下げて安くしても、ここぞというサービスはぐぐっと上げる心意気。安さだけでは売りにならないことに早く気付くべきです。

 

 厳しいことを言うようですが、心の中では、「公共の宿にも頑張ってもらいたいんだよ」とエールを送りつつ、こやんぴたちは二階の食堂へ。やはりお料理は楽しみです。わくわく。

f:id:koro111koyampi:20190711070941j:plain

f:id:koro111koyampi:20190711070949j:plain

 テーブルのメニューで確認したところ、1600円の料理のようです。

 

 楽しみは、がっかりに変わりました。

 天ぷらはべちゃべちゃの上に大量の塩が混入していて、ヘルシーとはとても言えません。

 刺身は、もともとの質も悪そうで、加えて、作り置き感満載なので新鮮さがどこにも見当たらない。ご当地感もほぼゼロ。

 全体的に、塩や化学調味料でごまかしている三流料理でした。

 

 前回、大学の仲間と、ここと同系列の磯部温泉の宿でお昼を食べたことがあります。

 仲間の一人が「トイレに行きたい」というので、寄らせていただいたのですが、トイレだけ借りるのは失礼だと思い、お昼を食べることになったのです。

 味もサービスも最低でした。

 

 偶然、その日に、ここを経営する上部組織から、老朽化した施設を廃止することがプレス発表されたのですが、磯部温泉の宿はずばりその対象でした。従業員の人たちの脱力感の原因は、これだったのだな、と納得したものです。

 

 青梅の宿は、施設がまだ老朽化していないし、温泉の泉質が良いみたいで、旅行サイトでの評判もは、まあまあ、そこそこ。お客さんも結構入っていました。このため、今回の廃止対象リスト入りは免れたようです。我々のお昼の料理がいまいちだったのは、たまたま作り置きの用意が早過ぎただけだったのかも。

 

 ところが、ところが! 私たちの団体が食べ終わり、幹事さんが料金を支払った後、温泉に入る者、多摩川沿いの公園散策に出かける者など、それぞれがのんびり過ごしている間に、とんでもない事件が発生したらしいのです。

 

 どういう加減か、私たちのグループが「食い逃げをした」と、従業員さんたちが大騒ぎをしたらしい。私たちは、何も知らずに公園散策などを楽しんでいたのですが、ロビーで待機していた旅行会社の社長さんが、その騒ぎを聞きつけ大激怒。

 宿の責任者が社長さんに平謝りだったらしい。

 その責任者の方がバスの出発を丁寧に見送りに出てきたので、「あれ、ずいぶん親切だな」と思ったら、そういうごたごたがあったからのようで、出発してからも、社長さんはぷんぷん怒っていました。

 

 ここまで書いてきて、「あれ、そう言えば・・・」と思うことがありました。

 私や他の方数人が、バスを待つ間に、狭い土産物売り場で品物を見て歩いていると、レジ担当の従業員さんが、必要もないのに、何度も何度も、品物を物色している私たちの近くに、これ見よがしに近寄っては去っていき、近寄っては去っていく行動を繰り返すのです。正直、「何なんだよ、万引き犯と間違えているのかよ。」と思い、ちょっと不愉快な気分になりました。

 思い過ごしかもしれませんが、従業員さんの間に、「あのグループは食い逃げ未遂の要注意グループ。土産物売り場も気をつけなよ~。」といったコミュニケーションがあったのかも。

 今ごろになって、腹が立ってきましたが、まぁ、忘れることにしましょう。旅行サイトの口コミには、「サービスが良い、スタッフの方は皆親切、お料理がおいしい」のオンパレードなんですから、この日は間が悪かったんですね、間が。

 

 宿の下を多摩川がヘアピンカーブを描いて流れています。

 絶景です。

f:id:koro111koyampi:20190711212552j:plain

 

 公園があり、重要文化財の民家と郷土資料館もあります。

f:id:koro111koyampi:20190711212629j:plain
f:id:koro111koyampi:20190712094535j:image
f:id:koro111koyampi:20190712094557j:image

f:id:koro111koyampi:20190711212637j:plain


 重要文化財の民家の屋根は、茅と杉板の相葺き。珍しいですね。

f:id:koro111koyampi:20190711212713j:plain
f:id:koro111koyampi:20190712094504j:image

 

 郷土資料館は、展示が古過ぎです。どこの市町村も、こういった社会教育施設に冷淡すぎますね。担当職員の方が気の毒でなりません。

 

 今回は、悲憤慷慨の回となってしまいました。

 繰り返しになりますが、間が悪かったんですね、間が。

 私は、お昼の弁当のことは、ノカンゾウオカトラノオ、ホタルブクロの花を見ただけで忘れてしまいました。

(今日、ちょっと思い出しちゃいましたけれど。)