「こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

ガガイモの花 再考

 何日間か、ガガイモについて見てきましたが、ガガイモの花がどうもよく分かりません。

 

 下の写真を見てください。

 花の真ん中に長く伸びているものは、「柱頭」と言って、雌しべの先端部分です。「柱頭」という言葉を知らなくても、「多分、これが雌しべなのだろうな」と想像がつきますね。

 

 では、雄しべはどこにあるのでしょうか?

 

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 ちなみに、花冠(かかん、花びら全体のこと)一面に生えた毛は、雄しべではありませんよ。

 

 どうです? 雄しべがありませんよね。

 

「ははぁ~ん、ということは、ガガイモには雄花と雌花があるのだな。」

 

 ところが、ガガイモの花は、雄しべも雌しべも有する両性花なのです。

(両性花の他に、雄花もあるみたいです。)

 

「え~、そうなんだ! じゃあ、雄しべは何処? おしべてちょうだい。」

 こやんぴは、そう呟きながら、ネット検索を試みました。

 その結果・・・

 

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 ガガイモの雄しべは、雌しべと合体し、「蕊柱(ずいちゅう)」という組織を構成しているのだそうです。ラン科の植物も、雄しべと雌しべが合体した蕊柱を持っているとのこと。

 

 蕊柱の奥の方に、茶色の尖ったような模様が見えていますが、これが雄しべの先端部。虫たちは、花の奥に潜りこまないと、花粉には到達しないのですね。

(しかも、花粉を誰にも提供するのではなく、花粉塊発車装置で、虫の体に花粉の塊をスタンプして、他の花の柱頭に運ばさせるとか。ラン科と同じ方法。)

 

 つい最近まで、私は、実の中に数十個の種が入っていることから、いくつかの花がまとまって一つの実を形作るのかと思っていました。

 でも、そうではなかったのですね。蕊柱の膨らんでいる部分に子房があり、これが受粉後どんどん大きくなって実になるらしい。

 膨らんだ実の中に種が数十個入っているのは、子房の中に、最初から胚珠(種の基となるもの)が数十存在するからなのでした。

 

 今年の秋は、受粉後に子房が膨らんでいく様子を観察してみたいと思っています。