京都・奈良の~んびり旅行 1日目
新幹線新駅の秘密
さて、23日の新幹線こだま号は、当たり前ですが、各駅に停まりつつ進みます。
のぞみ号が増えに増えた東海道新幹線ですが、どうして、高速ののぞみ号をあれほど沢山走らせることができるようになったかご存知ですか?
その答えは、途中に新駅(開業時には存在せず、その後に開業した駅のこと。)がたくさんできたから。
1時間に走る列車本数を最大化するためには、すべての列車の運行速度、停車駅などの運行形態を同じにすることが必要です。山手線などの列車本数を多くできるのは、すべての車両の運行形態が同じだから。
運行形態の違う列車が同じレール上に混在していると、遅い列車の影響を受けて、1時間に走る列車本数が減ってしまいます。ところが、途中に追い抜き設備のある駅が増えると、のぞみ号は、こだま号やひかり号を遠慮することなく、速度を落とすことなく追い抜くことができます。
遅い列車の影響を受けることなく、ほぼ同じ運行形態で走ることができるので、のぞみ号を次から次へと発車させることができるのです。
JRとしては、途中に追い抜き設備のある新駅がたくさんできると、需要の高いのぞみ号が増発できるので、実に都合がよい。
ところが、JRにとって極めて都合のよいこれらの新駅(品川駅以外)はすべて、JRの建設費負担がゼロなのです。では、誰が負担したのかというと、新駅が欲しくてたまらなかった地元。
JRはメリットを受けるだけ。地元は、追い抜き設備分まで建設費を負担させられたあげく、停車するのは本数の少ないこだま号だけ。
「JRさ~ん、少なくとも追い抜き設備分くらいは負担しなさいよ。」
と私は思うのですが、「新駅をつくって」と頼む立場は弱いですからね。
滋賀県にも新幹線新駅ができる予定だったのが中止になりましたが、地元の方以上に、JRの方たちががっかりしたのではないでしょうか。
というわけで、追い抜き設備のある駅では、のぞみ号が私たちの乗車するこだま号をぐんぐん追い抜いていきます。
途中、16号車に乗っていた乗客の方が急病となり、医師か看護師である乗客のサポートを求めるアナウンスが流れました。クルーの方が車内を忙しく行き来する張り詰めた雰囲気が流れましたが、幸い、乗客の中にお医者さんがいて、患者さんの診察に当たってくださったようで、急患の方は名古屋駅から病院へと無事搬送されました。
京都観光のない1日目
京都駅について、まず、ホテルに荷物を預け、一平茶屋で一杯呑みながら、かぶdら蒸しをいただいたことは、数日前に記したとおりです。
その後、ホテルに戻りチェックインし、さて、どこに行こうか、ということになりましたが、なかなか話がまとまりません。ぐずぐずしているうちに、観光施設が閉まる時間が近づいてしまったので、喫茶店でのんびりした後、夕飯を食べることとなりました。
何のことはない、一日目は、京都で「お昼を食べてお茶をして夕飯を食べておしまい」というスケジュールとなってしまったではありませんか。まあ、いいか。
寺町李青へ
喫茶店は、陶芸好きの妻の意向に従い、今出川通と寺町通の交差点の一角にある「寺町李青」を選択。店は、李氏朝鮮時代の家具や陶器などがあふれています。
お店は、実にしっとりとした雰囲気で落ち着きます。
私は、五味子茶をいただきました。秋に赤い実をたくさんつけるあのゴミシの実のお茶です。とても酸っぱいのですが、美味しくいただけます。浮いているのはゴミシの実ではなく、松の実です。
妻は、棗(なつめ)茶。少し飲ませてもらいましたが、ほんのり甘くて、これも美味しいお茶でした。
寺町李青については、これ(↓)に詳しく紹介されています。
のんびり過ごすことのできる喫茶店です。
ナツメの実のついた枝が活けてありました。
寺町李青を出ると、外は雨。
我々は、しとしと雨の降る中、寺町通の骨董店などを覗きながら、のんびりと四条通まで歩きました。
《 一保堂。小雨の降る夕方であるにもかかわらず、中には多くのお客さん。 》
ちょっとがっかりだった東華菜館
夕飯は、ヴォーリズが設計した建物で有名な東華菜館で。
私たち夫婦は、ヴォーリズの建築に魅せられているので、この店にも何回かお邪魔しています。過去には、「美味しかった」という記憶があったのですが、今回は、
「あれれ」
といった印象。
お皿が温められていないため、料理がすぐに冷めてしまったり、提供されたジャスミンティーの湯がぬるくて、さしても白湯状態だったり・・・。
(さすがにジャスミンティーは換えてもらいましたが、「失礼しました」の一言もなし。)
前に良い印象を持っていただけに、ちょっとがっかりな1日目の締めくくりとなってしまいました。
(1日目は以上です。)