「こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

恐ろしや~ ゾンビのような・・・

 鳩ノ巣渓谷を歩いてきました。

 

 ちょっと疲れてしまったので、ハイキング全体のレポートは明日以降とさせていただきます。

 

 今日は、渓谷歩きの途中で見かけた「白いコートを身に纏ったバッタ」についてのご報告。

 

f:id:koro111koyampi:20181025212958j:plain

 

 どうです。朝夕の冷え込みが身に染みる季節になったので、ふわふわの上着を着込んでいるように見えますよね。

 粉ふき虫タイプのバッタなのかな?

 丈夫な草の茎にしっかりとしがみ付いているので、のんびり日向ぼっこをしているみたい。実にほほえましい光景。可愛いっ!

 

 ところが・・・

 

f:id:koro111koyampi:20181025223520j:plain

 

 なんと、なんと・・・このバッタは、すでに生きてはおりません。

 

 不幸にして、白きょう病菌(昆虫病原性糸状菌の一種)に侵されしまったのです。

 

 この菌(キノコやカビの仲間のことです。)は、バッタに感染した後、その体内で増殖し、バッタの体を蝕んでいきます。そして、バッタがいよいよ青息吐息状態になると、

「草や木の高い所まで登れ」

とバッタに指令を出すのだそうです。

 

 え~っ、どうやって??? まるで、ゾンビではありませんか。

 キノコは野菜売り場で販売されているので、キノコを含む菌類は植物に近いようなイメージなのですが、このような「指令」を発するなんて、どうも、菌類は、植物よりも動物に近いようですねぇ。

 

 菌に誘導されるままに目的地まで歩んできたバッタは、茎にしっかりとしがみ付いた状態で昇天してしまいます。

 

 一方の昆虫病原性糸状菌は、瀕死のバッタに高い位置まで運んでもらったので、労せずして胞子を遠方まで飛ばすことができるのです。そして、胞子のうちの幸運児(バッタにとっては幸運児ではありません。悪魔の手先です。)が、新しいバッタに取りつくことにより、子孫を残していくのです。

 

「そろそろ、鉄塔にでもよじ登ってもらおうかなぁ。」とか、「さあ、富士山に登れ!」とか命令する「人間病原性糸状菌」があったら怖いですね。