継子(ままこ)の尻を・・・
小林一茶は、父親が一茶の生母の没後に迎えた後妻との折り合いが悪かった・・・そのために、故郷を離れ、江戸で苦労を重ねることとなります。
一茶の側からすれば、継母による継子いじめ以外の何物でもなかったでしょう。
世の中には、血のつながらない親子間でもうまくいっている家庭だって多いというのに、『落窪物語』以降、「継子いじめ譚(ままこいじめたん)」は数知れず。
日本だけではなく、『シンデレラ』なんかもそうですよね。
植物の世界でも、たまたま、茎や葉に棘をたくさん持っていたために、「継子いじめ譚」そのままに、ひどい名前をつけられた草があります。
タデ科の、こんなにきれいな花を咲かせる花がそれ。
「継子のお尻なんか、金のかかる紙で拭くなんてとんでもない。私にちっともなつかないで、にくったらしいたらありゃしない。葉っぱででも拭いてやる! それも、棘のいっぱいある葉っぱで!」
こんなストーリーで、この綺麗な花についた名前が、ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)。
この写真は、まだ蕾ですが、変な名前をつけられたにも関わらず、なんと気品に溢れていることか。