蕎麦屋がそばにない! 蕎麦を求めて
蕎麦好きです。
とは言っても、「通」とはほど遠いんですけれどね。
落語に、蕎麦通が登場します。どんな内容だったか忘れてしまいました(オイオイ)が、落ちだけは覚えています。
すぐに落ちを述べるのもいかがかと思いますので、こやんぴ劇場の始まり、始まりぃ。
昔、自他共に「通」と認める蕎麦好きの男がおりました。
ご想像のとおり、蕎麦通の彼は、蕎麦本来の風味を楽しむため、そばつゆをほとんど付けません。
周りの友人は感心します。
「いやぁ、てぇしたもんだ。やっぱ、通は食べ方が違う。憎いね、どうも。」
「俺たちぁ、つゆが無けりゃあ、田植えもできねぇ。」
「うまいね、どうも。」
「おうよ、うまくて当然。ここの蕎麦は正真正銘の手打ちだもんなぁ。」
「全部、おめぇの奢りってことで手打ちにしねぇか。」
「それだけは乾麺してくれ。それにしても、あいつの食べっぷりは、見ていて胸がすくねぇ。」
そんな蕎麦通男が、あろうことか、流行り病で危篤に陥ってしまいます。
友人たちが、意識の薄れつつある蕎麦通男を、大きな声で励まします。
「気弱になっちゃあいけねえよ。また、豪快に蕎麦を啜るところを俺たちに見せてくんなよ~っ!」
皆の励ましもむなしく、いよいよ最期の時が近づいて参ります。涙声になった友人が、
「何か、何か、言い残すことはねぇのか。」
「一度でいいから・・・」
「えっ、何だって?」
「一度でいいから、そばつゆをたっぷり付けて蕎麦を食いたかった。」
ま、そんな訳(そんな?)で、私は蕎麦通ではありませんが、蕎麦は好き。
実は、歩いていけるほどのご近所に、遠方にまで名の通った手打ち蕎麦屋さんがあったのですが、何年も前に廃業。それ以来、蕎麦難民。
今日、お昼前に坂戸の仕事先から戻った妻が、
「帰ってくる途中、坂戸で、大行列の蕎麦屋さんを見つけたよ。」
というので、出かけてまいりました。
その店のすぐ近くまで車で乗りつけると、
「本日売り切れ」
の看板が。まだ、午後0時台なのに。
この店は、名刺だけいただいてきたのみ。再チャレンジとなりました。
結局、狭山まで放浪し、別の店の天ぷら蕎麦をいただいてきました。
天ぷらは、からっと揚がって美味しかったぁ。
蕎麦は、蓼科の絶品蕎麦を知っているので、
「まあ、いけますね。」
というところでした。
こやんぴの蕎麦放浪は続きます。