信濃川の雄大な眺め SAところどころ(越後川口)
越後川口SAは、その昔、父の一番上の兄である本家の伯父と、新潟市内への日帰りドライブをした際に立ち寄ったことで印象に残っているSA。
その頃、父のすぐ上の兄である伯父が病を得て、住み慣れた埼玉から、夫婦ともども新潟の長男(つまり、私の従兄)宅に引き取られ、そちらで療養しておりました。
我が家に来た際に、本家の伯父が
「あいつも遠くに行ってしまって寂しい限りだ。会いに行きたいなぁ」
というのを聞いては、ほったらかしにするわけにもまいりません。
新潟の従兄と連絡を取り、砂丘を登れば日本海の絶景が目の前に広がる従兄の家へと出かけたのでした。
新潟の伯父夫婦と、涙、涙の対面を果たした本家の伯父は、大いに満足したようです。
帰り道で寄った越後川口SAで、曲がりくねる信濃川の雄大な眺めに目を細め・・・
「心落ち着く光景だなぁ。来て良かったなぁ。」
そう言いながら、いつまでも新潟の伯父の家の方を眺めていました。
8月9日、富山からの帰途に寄った越後川口SAから眺める信濃川は、いつもより若干水量が少ないような気はするものの、実にゆったりと、かつて新潟に住んでいた伯父の家の方へと流れ下っていきました。
父や伯父たちがいなくなって随分経ちますが、ほぼ変わらない景色と同様に、父や伯父たちとの思い出が、私の心の中にはしっかりと刻まれていることを実感しました。
SAの眼下には、出穂前の稲田が。
田ごとに微妙に変わる緑色、そこに雲間からのスポットライトがあたり、黄緑色に輝く。
風が渡っているのでしょう、稲の漣が寄せては還し、寄せては還し。