豚のサラダ?
1999年、こやんぴは、宮澤賢治研究の第一人者であるH先生一行のサハリン学術旅行に、金魚の糞としてついていったことがあります。賢治と同様、稚内から船に乗って。
稚内で事前調査をした際に、空き地のそこここにタンポポに似た背の高い花が咲き、海からの風を受けてゆらゆら揺れていたことを覚えています。
名前も知っていました。タンポポに似た外来植物が北海道を荒らし回っていると聞いていたからです。
ブタナ。
「『豚の菜っ葉』かぁ、ちょいと気の毒。」
そう思っていただけのブタナ、21世紀になってから川越にも進出してきて、
「おやおや、こやんぴ、お久しぶり。」
などと、花をゆらゆらさせながら話しかけてまいります。
挨拶をされても、
「なんだよ、外来生物。へ~んだ。」
と、すげない扱いをしていたのですが・・・
最近、ほんの気まぐれで近寄り、じいっと眺めてみました。
おや、葉っぱがおもしろい。冬越しが終わっても、地面にへばりついたロゼット葉のままに近い状態。申し訳程度に葉を繁らせるだけ。
それでいて、花茎の方はぐんぐんと高く伸ばすので、花だけが目立つのかぁ。知らなかったなぁ。
この花のことをフランス語では、「豚のサラダ」と言うそうです。それで、「ブタナ」。
食用になるようです。しかも、美味しいらしい。
食い意地方面から、じわじわと興味が湧いてきました。