「こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

久しぶりの灌仏会(花まつり)

 駐車場に車を入れ、地元のデパートの前まで行くと、道路を挟んで反対側にあるお寺の前に、何かが出ています。

 

 近寄って見ると・・・

「あっ! 花まつりだ。懐かしい。」

 そうか、今日は5月8日、川越では一月遅れで行われる灌仏会花まつり)の日だったのです。

 

 川越は、年中行事のうちのいくつかが、新暦の応当日ではなく、一月遅れで実施されてきました。例えば、雛祭りは4月3日、七夕は8月7日、お盆も8月13日から15日。

(子どもの頃のこやんぴは、桃の節句が一月遅れなのに、端午の節句の方は新暦だったことに首をひねっていました。あの頃の私は、けっこう理屈っぽかったみたいです。今はざっくばらんですけれど。)

 

 最近では、川越でも諸行事を新暦で行う家庭も増えてはいます。でも、灌仏会については、今でも一月遅れで行うお寺が多いようです。

 

 私の通っていた幼稚園はお寺系だったので、5月8日には、園児の前に花御堂が登場しました。とてもかわいかった(?)こやんぴも、花御堂に恐る恐る近づき、モミジのような小さな手(おいおい)に柄杓を握り、誕生仏に甘茶を注がせていただいたものです。なぜ、そうするのかは分からないまま。

f:id:koro111koyampi:20180508182317j:plain

 甘茶を注いだことよりも何十倍もよく覚えているのは、その時飲ませていただいた甘茶のおいしさ、甘さ。

 あの頃は、甘いものが少なかったものなぁ。

 

 なんと、それから60数年間、罰当たりなこやんぴは、お釈迦様の誕生をお祝いしないできたのです。ご無沙汰をお詫びしつつ、実に久しぶりに、花御堂に納まった誕生仏に甘茶を注がせていただき、甘茶も飲ませていただきました。

(ついでに白状いたしますと、今年は、妻の誕生祝いを怠り、かなり叱られてしまいました。)

 

 花御堂を飾る花は、60数年前よりもはるかに豪華でしたが、甘茶は至福の味とまでは言えませんでした。こやんぴも、甘いものに慣れ、口がおごってしまった「現代人」の端くれになってしまったからでしょうか?

 それでも、甘くてちょっとだけ苦い甘茶は、5歳10ヶ月だった昔を、ついこの間のことのように思い起こさせる魔法の甘露水だったのです。

 

 ところで、幼稚園児の時に、なぜそうするのかを知らないまま、誕生仏に甘茶を注いだと書きましたが、実は、今の今まで、なぜそうするのかを知りませんでした。

 つまり、じいじとなったこやんぴは、60数年前と同様に、知らないままに甘茶を注いだ訳です。

「成長してないじゃん、こやんぴ!」

 ばぶばぶ。

 

 調べてみました。

 なるほど、「釈迦生誕時に産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説に由来」するのだそうです。

f:id:koro111koyampi:20180508182348j:plain