「こやんぴ」のぶらりお散歩ブログ

お散歩大好きの「こやんぴ」が、ふと出会った植物や動物たちについて思いつくままに記していきます。

檜花粉に辟易しながらの朝散歩

杉が過ぎて檜が檜舞台に

 

 杉花粉の猛攻もそろそろ終わりに近づいていると思うのですが、檜花粉にもアレルギーのある私には、まだまだ春の花粉とのお付き合いが続きます。

 

 防御対策は施しているものの、眼は痒いを通り越して痛く、頭は重く、くしゃみも時々。

 

 ぼ~っとするようになりました。

「ぼ~っとしているのは、いつものことだろう」ですって?

 はい、そのとおりです。するどいですね。

 

 それでは訂正させていただきます。

 ぼ~っとしていることが、さらに多くなりました。

 

 そんな中でも、朝散歩を敢行いたしました。

 併せて、草本植物に比べ芽出しが遅れていた木々の状況をチェックしてきました。

 

タチヤナギの緑が・・・

 

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 入間川の水面に映るタチヤナギは、毎日毎日、葉を伸ばし、かつ、緑の色を濃くしつつあるようです。

 当地のタチヤナギは中洲に群生しているので、人が近づくことはほとんどありません。したがって、鳥や昆虫にとって絶好の繁殖地、休憩地、隠れ家となっています。洪水の際には、この木の高い所に避難することもできるので、彼ら、彼女らにとっては、とってもありがたい木なのです。

 

 写真の右下に写っているのは、用水の取入れ口ですが、堰が崩壊しているため、現在は機能していません。

 だいぶ前になりますが、浜木綿子さん主演、左とん平さん助演のテレビドラマがあったのをご記憶でしょうか?

 浜さん演じる監察医と刑事役の左さんとで協力しながら、難事件を解決していくというストーリー。

 ある回で、この取入れ口の傍らに「変死体」が置かれているシーンが放映されました。たまたま見ていた私は、テレビに向かって、つい、

「この場所を使うなら、もっと良いことに使ってよ。」

と叫んでしまいました。何という熱き地元愛。

 

実は優しい(?)オニグルミ 

 

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 オニグルミが冬の眠りから覚め、芽を出し始めています。

 垂れ下がりつつあるのは雄花。20センチメートルを優に超えるまで成長を続け、風の力を借りて他の木の雌花に向けて花粉を飛ばします。そう、オニグルミも杉や檜と同様に風媒花なんですね。幸い、私は、オニグルミの花粉ではアレルギー症状が出ません。

 

 雌花は芽の先端に咲きますが、まだ登場していません。垂れ下がる雄花は知っていても雌花は知らないという人が多いかもしれません。いたって質素な花だからだと思います。

 オニグルミは、虫媒花のようにエレガントに装って虫を引き付ける必要がありません。ですから、目立たなくても問題ないのかもしれません。

 でも、意外な愛嬌があって可愛いんですよ。

 

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 上の写真は、長く垂れ下がった雄花。

 川越ではGWの頃にこのような姿となります。

 

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 雌花の開花も、GW頃。

 雄花から飛んでくる花粉をがっちりと受け止めることができるよう、表面積を大きくする工夫がなされていますね。

 

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 受粉を終えると花はしぼみ始め、代わって子房が膨らんでいきます。

 

 私のぼ~っとした観察なので不確かですが、自家受粉をしないよう、雄花の咲く時期と雌花の咲く時期を、個体ごとに調整しているように見受けられます。

 

ニセアカシア 偽物とは失礼な

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 ニセアカシア(ハリエンジュ)も、ここ数日の温かさで、ずいぶんと芽吹いてきました。この木は成長が早く、あっという間に大きく育ちます。

 

 河川敷には、木を生やさないというのが国土交通省の基本的なスタンスなので、何年かに一回は、ニセアカシアなど、河川敷に生えた木々が切り倒されてしまいます。

 寂しくなったなぁ、と思っていると、次の世代がぐんぐん成長を始め、数年で見上げるような林状態に。こやんぴも見上げられるようになりたいけれど、ぼ~っとしているからなぁ。見下げられない範囲でぼ~っとしよおっと。

 

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 ニセアカシアの開花も、川越ではGW前後。今年は、この調子ではGW前に開花するかもしれません。

 花を天ぷらにしていただくと、初夏の香りを満喫することができます。

 

風の又三郎』で有名なサイカチ

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 サイカチの木も河川敷に生えています。

 サンショウによく似た葉が開き始めていました。

 棘が見えますね。鋭い棘が特徴の一つなのです。

 

 かなりの大木になる可能性を秘めていますが、国土交通省の手で伐採される危険性が無きにしも非ず。サイカチはあまり見かけないので、切り倒されないことを願うのみです。請負業者さんが切り倒しにきたら、サイカチ君、自慢の棘で追い払っておくれ。

 

 宮澤賢治の『風の又三郎』の中で、又三郎や学友たちが「さいかち淵」で水遊びをする場面があります。

「そこはこの前上の野原へ行ったところよりも、も少し下流で右のほうからも一つの谷川がはいって来て、少し広い河原になり、すぐ下流は大きなさいかちの木のはえ崖になっているのでした。」

 

 賢治作品の光景を何となくイメージできるこの木が、いつまでも元気でいてほしいと思っています。