蓼科紀行 3日目(2日目夜~)
リストランテ・イルポルト
3月30日(金)は、「蓼科紀行 2日目」の名が泣く「松本・諏訪グルメ旅」の様相を呈したまま、夜を迎えた・・・ところまでは、同日に記したところです。
お昼のお寿司でお腹がいっぱい、その上、隣のパン屋さんでパンを購入、それに飽き足らずにケーキ屋さんでけーこを食したわけですから、夕飯は軽~くが当然。
ところが、こやんぴ夫婦は、午後6時に予約を入れていたのです。
蓼科のバラクラにほど近く、かつ、蕎麦の名店「みつ蔵」の隣に位置する「リストランテ・イルポルト」。
口の中での弾力が何とも言えないモッツァレッラは、メニューにわざわざ「水牛の」を付けているように、牛の乳で代用されたモッツァレッラ・ディ・ヴァッカではなく、正真正銘、水牛の乳を使用したモッツァレッラ・ディ・ブーファラ。
引っ張ると千切れることなく長く伸びるモッツァレッラと、赤く色づいたトマトとの絡みあいが春祭りのように華やかで、食べる前から楽しくなってしまいます。
パスタもピザも、ソムリエでもある店の奥様が進めてくださるワインも、申し分なし。もし、同じ内容のものを東京で食べたら、お財布からお札がパタパタと飛び立っていくに違いがないと思います。今現在、私はお酒を断っているので、ワインを味わうことのできないのが残念なところ。
これからは、徐々に、すぐ目の前にある自家農園で育てた野菜が料理に加わり、多くの来客の目と舌をより楽しませてくれるはずです。
3日目の朝は氷点下
2日目の朝、冷えたことに驚いていたら、
「そんなに驚いてくれたのかい? ありがとうよ。じゃあ、もっと頑張っちゃおうかなぁ。」
と、「蓼科の外気温」ちゃんが大張り切り、ぐんぐん気温を下げてくれました。別に気を使わなくてもいいのに。おかげで、私は、布団の中で震えていました。
外に出てみると、車のフロントガラスが凍っています。
昨晩は、お風呂に入らず寝てしまったので、近くの立ち寄り湯「河童の湯」に行くこととなっていました。
霜落としに時間がかかるかな? ウォッシャー液が凍りついてしまったかな? そんな心配をしながら、ワイパーを操作したところ、勢いよく液が飛び出し、フロントガラスの氷はすぐに融けてしまいました。
これで安心と車を出して数秒、フロントガラスに薄く残った水分が凍って前が見えなくなってしまいました。恐るべし、「蓼科の外気温」!
車を道の端に寄せ、曇りが消えるのをしばし待つ必要が生じました。
河童の湯
かっぱの湯は、午前7時から営業を始めてくれています。ありがたい限りです。ここは、茅野市北山の湯川区集落の温浴施設。ちなみに、湯川区は、単なる集落ではなく、河童の湯を「財産区」という形態で管理運営する特別地方公共団体なのです。
蓼科1日目に利用した「蓼科温泉」は、地元のリゾート会社が管理運営する塩化物泉で酸性のお風呂ですが、こちらはアルカリ性のツルツル温泉。循環、沸かし湯ですが、清潔そのもので、露天風呂もあります。
蓼科温泉にはシャワー設備がありませんが、こちらはちゃんと備え付けてありますので、頭を洗うこともできます。
がんばりすぎた「蓼科の外気温」を顔に感じながらの露天風呂も乙なもの、青空が目にまぶしい!
※ カメラを忘れたため、写真なしで恐れ入ります。
再びのバラクラ
1日目にお邪魔したバラクラにもう一度出かけました。
この日は土曜日ですし、春休み真っ最中ということもあり、家族連れが目立ちました。イースター関連の行事として、卵の形をしたカプセルを探すイベントが催されていました。カプセルを見つけた人には、ちょっとした景品が出るとのこと。
子どもたちは燃えております。イングリッシュガーデンに咲く可憐な花々などには目もくれず、ただひたすら卵探しに打ち興じています。
「あった!」
「また見つけた!」
子どもたちの歓声が響き渡ります。
私は、可憐な花々の写真をカメラに収めるべく再来場したのですから、
「卵探しなんて、あっかんべ~だ!」
と、ただひたすら、花たちと戯れる・・・ふりをしながら、探しましたよ、卵、卵。
連係プレーを展開する親子連れは最強です。ベンチの下を覗き込み、枯葉をかき分け、走り回り、次々と卵をゲット。
こちらは、「あっかんべ~」の無関心を装いつつ、写真を撮りつつという致命的なハンデをしょっていますので、なかなか見つかりません。
最後には、「あっかんべ~」をかなぐり捨て、塀の下まで覗き込み、モニュメントのふたを開け、池の中まで目を凝らし、よろよろ歩き回った結果、大きな置物の後ろに隠れていた卵1個を獲得しました。
卵と交換に渡されたのは、ビオラ一鉢でした。豪華景品とはいきませんでしたが、うれしいものですね。
黙坊でお蕎麦
1日目は木曜日だったので、黙坊でお蕎麦をいただくことができませんでした。
もう、この日で川越に帰らなければなりません。電話で予約をした上で、黙坊へ。
先客は、女性3人のみ。まだ空いていました。ハイシーズンになると、予約なしではお蕎麦にありつけないことがあるんですよ。別荘族に人気の店なんです。
供されるのは、蕎麦と蕎麦がきのみ。天ぷらなどはありません。
蕎麦に魅せられたご主人が打つ蕎麦の薫り高いこと!
たれも、私たち夫婦の好みで辛過ぎず、甘すぎず。
蕎麦が出てくる前の小鉢がまたおいしい。蕎麦の実と寒天、それから花豆。
ゴマ、ノリ、唐辛子などがブレンドされた自家製調味料は、蕎麦湯の味を一層引き立てます。
さあ、帰宅です。
途中、桃の一大産地、笛吹市一宮を通りかかると、前々日には目立たなかった桃の花がずいぶん開いていて、扇状地が薄い桃色に染まっていました。