私の好きな春の花
春はいいですよね。
「一雨ごとに春めいて」・・・なんと良い言葉でしょう。
長雨の頃だと、うっとうしいと思うだけなのに。
春の雨は、草たちにパワーを与えて、
草たちは、それに応えてぐんぐん伸びて。
今日の雨も、明日からの草たちの
太陽を浴びる競争の準備作業。
これで、杉、檜の花粉を心配しなくてよければ・・・
などとぼやいて、浮き浮き気分を憂き憂き気分に変えるのは
やめておきましょう。
春は、それを上回る喜びを私たちに与えてくれるのですから。
「今年の桜の開花は早い」と言うので、
Googleフォトで、過去の花の写真を確認してみました。
意外や意外、草たちの開花は、ちょっと遅れているみたい。
私は、野の草が好き。
派手さはなくとも、注目されなくても、
他の植物と太陽を求める競争をしながらも、
毎年のように花を咲かせて、実を実らせて、
そして枯れてゆく。
その潔さが好き。
当地は、山地ではなく、低地に属します。
人口も、高度経済成長以来、10倍近くに増え、
手つかずの自然など風前の灯です。
それにもかかわらず、ヤマエンゴサクが群落を形成していることは
奇跡に等しい。
春の妖精、ヤマエンゴサクは、
春の初めに葉を出し、花を付け、実を着けて、さっさと休眠。
他の植物が背を伸ばす前に、栄養を蓄えつつ、子孫を残す工夫。
休眠中は、河川敷に生じた広葉樹が夏の暑さを防いでくれ、
側を流れる河川が、涼を運んでくれる。
山地に近い環境があったからこその奇跡。
あと少しで、この春の妖精に今年も会えそうです。
この花は何でしょう?
葉が、マメ科の植物らしい形をしていますね。
それにしても、小さな花。
葉が、カラスノエンドウに似ている?
鋭いですね。そのとおり! カラスノエンドウの近似種で、
この名前のつけ方は、絶妙で、
カラスノエンドウが鴉の大きさだと仮定したら、
スズメノエンドウは雀くらいの大きさ。
カラスノエンドウを見つけたら、
その近所をよく見まわしてください。
恥ずかしいそうに隠れているかも。
「烏の豌豆」、「雀の豌豆」ではなくて、
「烏野豌豆」、「雀野豌豆」らしいですよ。
雑種ができることもあるとか。
その名前がまたおもしろい。
「なんとか豌豆」だと思ったでしょ?
私も同じ。そう思いました。
ところが、びっくり。結構ずぼらな命名でした。
カラスの「カ」と、スズメの「ス」の「間」の草だから。